Mars&Jupiter

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ユーリ・シャポーリンの5つの小品作品25を聴きながら鶴ヶ峰から星川まで歩く

2008-08-10 11:13:35 | 古典~現代音楽ロシア編
昨日は鶴ヶ峰駅から星川駅まで歩きました。
途中聴いたのは1889年生まれのシャポーリンの作品。
ユーリ・シャポーリンは、ウクライナに生まれ、
キエフ大学の学生として文献学(言語学)を学んだようで、
のちサンクトペテルブルク大学では法律学を学んだようである。
1913年からはサンクトペテルブルク音楽院で学び始め、
ニコライ・チェレプニンなどに師事した。
その後作曲や指揮者としての活動を行い、教育活動にも携わり、
ロマン派的な国民楽派の伝統を受けた作品を残した。
チェロとピアノのために書かれた5つの小品作品25は、
1956年に作曲され、ロストロポーヴィチに献呈されている。
聴いたCDはロストロポーヴィチのチェロによるものである。

第1曲前奏曲はチェロのゆったりと歌うような旋律で始まる。
短い曲だが、中間部でピアノの伴奏も情熱的な演奏をみせる。
第2曲ワルツは、三部形式的な曲で、軽やかな舞踏風の旋律で始まる。
中間部はチェロの技巧的な演奏を聴くことができる。
第3曲間奏曲は、ピッチカートで奏される旋律が印象的で、
ロシア民謡風の歌う旋律はチェロ向きで、ノスタルジックである。
第4曲アリアは、この作品の中では一番長い曲であり、
ゆったりとチェロが歌う旋律はどこか哀愁を漂わせている。
思いつめるような感じから、途中情熱的な盛り上がりをみせ、
最後は冒頭の主題が現れ、静かに消えるように終わる。
第5曲スケルツォは、リムスキー=コルサコフの「熊蜂の飛行」を
想起させるような速く軽快な短い作品で、
チェロの高度な演奏技術が要される曲である。
それにしてもこの時期のロストロポーヴィチの演奏はすごいものだ。
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