Mars&Jupiter

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ヨハン・カスパル・ケルルのパッサカリアニ短調とカンツォーナ第5番ハ長調を聴く

2009-07-22 05:55:50 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は妻が風邪をひいていることもあって、
とにかく早く帰ろうと思い、ウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは、1627年生まれのケルルの作品。
ローマでカリッシミとフレスコバルディに師事した彼は、
1656年から1673年の間にはミュンヘン宮廷楽長を務め、
そのあとはウィーンに向かい、しばらく宮廷オルガニストとして活動した。
しかし、1683年には再びミュンヘンに戻っている。
鍵盤楽器の演奏者だったこともあり、その分野の作品を多く残しており、
宗教音楽作品もミサ曲などを中心に残しているようである。
パッサカリアニ短調とカンツォーナ第5番ハ長調の、
詳しい作曲年代については共にわからない。
今回のCDはグスタフ・レオンハルトのオルガンによる演奏のものである。

パッサカリアニ短調は、突き刺すような悲しい感じの旋律で始まる。
オルガンにより展開されるこの音楽は、緻密に作曲されたような、
深さを感じさせる音楽であり、主題をもとに変奏が繰り返される中、
オルガン演奏の技巧的な部分が発揮され、聴き応えがある曲である。
最後は壮大な感じの中、華やかに終わる。
カンツォーナ第5番ハ長調は、明るい感じで始まる。
ルネサンス的な雰囲気を残したオルガン曲で、
複数の旋律が対位法風に絡み合いながら進行する華やかな曲である。
オルガン曲といえば、バッハの作品ばかりをつい聴いてしまうのだが、
こういったバッハ以前の作曲家の作品も聴いてみることも必要だろうなあと思う。
このCDにはドイツやオーストリアの作曲家たちによるオルガン曲が、
何曲かずつ収められているので、少しずつ聴いてみようと思うのであった。
コメント
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