Mars&Jupiter

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ジャン・フランソワ・ダンドリューのクラヴサン曲「やさしい言葉」を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2009-07-30 10:48:37 | バロック音楽器楽曲・室内楽曲編
昨日は横浜駅から和田町まで歩きました。
途中聴いたのは、1660年生まれのダンドリューの作品。
ずっと前に買っていたダンドリューのクラヴサン集を
未開封の状態で持っていたので、この機会に開封して聴いてみた。
ダンドリューは5歳頃に御前演奏をする機会を手にいれ、
幼い頃から音楽の才能を発揮した人物のようである。
1704年にはパリのサン・メリー教会のオルガニストとなり、
1718年には宮廷礼拝堂のオルガニストとなっている。
1733年からは伯父ピエール・ダンドリューのあとを継ぎ、
サン・バルテルミ教会のオルガニストとして活躍した。
オルガンではノエル(クリスマスの歌)を主題とした変奏曲で、
人気を集め、1720年代からクラヴサンのための作品集を出版した。
今回聴いた「やさしい言葉」などのクラヴサン曲集は、
彼が残した5つのクラヴサン曲集から集めたもので、
それぞれの詳しい作曲年代はわからない。
今回聴いたCDはポーリーヌ・オベールのクラヴサン演奏による。
ここではその中から数曲をとりあげて触れてみる。

「やさしい言葉」は、やや叙情的な感じの短い曲で、
乾いたクラヴサンの音が、優雅さをもって響いてくる。
「感動した女」は、ゆったりとした曲で、やはり叙情的である。
これ以降「貞淑な女」、「むら気な女」、「そそっかしい女」など、
「○○な女」とか、「○○しい女」といったタイトルの作品が続く。
「そそっかしい女」はそのタイトル通りの音楽であり、
速いテンポで落ち着かない感じを十分に出している。
タイトルにある女性像をクラヴサンで表現しようということであろう。
「飾りリボン」はそういった「○○な女」というタイプとは違うが、
装飾音を多く入れながら、軽快にそして宮廷的な気品さを持っている。
「アマゾン族の女」のタイトルからは、どの特徴が入れているか
分からないところがあるくらい、優雅で軽快な音楽である。
「鳥の奏楽」はこのクラヴサン曲集の中では演奏時間が長く、
さえずりと恋の季節、そして睦みあいという三つから成っている。
装飾音などを使い、同じ音型を繰り返すことで、
鳥のさえずりを表現しているようだ。
そして甘い音楽は恋の季節をあらわしているようでもある。
最後は主題を変奏しながら、軽快に流れるようなテンポで、
イタリア風の明るさを持ちながら、華やかに終わる。
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