Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

ベンジャミン・ブリテンのキャロルの祭典作品28を聴きながら、片倉町から横浜国大まで歩く

2009-12-26 15:27:25 | クリスマス特集・その他
クリスマス特集も今回で終わりにする。
昨日は片倉町から横浜国大まで歩き、研究室にいる先生を訪ねた。
いつもと違うルートを通り、歩いて33分くらいかかった。
途中聴いたのは、1913年生まれのブリテンの作品。
彼の略歴については、交響曲編で触れたので省略する。
キャロルの祭典作品28は、1942年作曲された作品である。
今回聴いたCDはサー・デイヴィッド・ウィルコックス指揮、
ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団の演奏によるものである。

キャロルの祭典作品28は、11曲からなる合唱曲である。
曲は第1曲の「入場」ではグレゴリオ聖歌を使っており、
遠くから聴こえ次第にはっきりと聴こえてくる。
行進しながら歌われるキャロルのスタイルに基づいているようだ。
第2曲「来たれ喜びよ!」はハープの伴奏に乗り、
明るく軽快な合唱が歌われ、続く第3曲「比ぶるバラもなし」も
ハープの伴奏に乗って歌われるロマンティックな曲である。
第4曲「かの幼児」は独唱によって歌われる神秘的な曲。
続く「子守歌」は独唱に続き合唱が加わり、夢心地の曲。
第5曲「四月の朝露のごとく」は、軽快なハープの伴奏に乗って、
きらめく朝露が表現され、歌も透明感のある明るい感じである。

第6曲「この小さな嬰児」合唱がエコーのように重なり合い面白い。
第7曲「間奏」はハープによるアンダンテ・パストーレである。
牧歌的な独奏曲であり、天上の美しさを感じさせる曲である。
第8曲「凍てつく冬の夜に」は、タイトルから想像できるように、
冬の夜空の寒い感じが伝わってくる幻想的な曲である。
第9曲「春のキャロル」は春への憧れを思わせる明るい曲。
第10曲「神よ感謝します!」はリズム感のある曲で、
「神よ感謝します!」が繰り返し歌われて終わる。
第11曲「退場」も第1曲と同じくグレゴリオ聖歌による曲で、
ユニゾンで行進しながら歌われ、消えていくように終わる。

夜はマチーズという店でクリスマス・ディナー。
ここの店は毎年クリスマスの時に予約していく。
シェフの作る料理は創意工夫に富んでいて、
料理に対する真摯な姿勢が料理に現れていて、
すべて満足させるものばかりで、素晴らしい。
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「ダニエルの預言」を聴きながら片倉町から横浜まで歩く、そして六本木ノチェーロ

2009-12-25 06:07:47 | クリスマス特集・その他
昨日は片倉町から横浜駅まで歩きました。
途中聴いたのはクリスマスにちなんだ作曲者不詳の作品。
15世紀のボヘミアで愛唱された「ダニエルの預言」である。
これは1991年に発売された「中世のクリスマス・ソング」のアルバムにある。
このCDはコンラート・ルーラントの指揮、
ニーダーアルタイヒ・スコラーレンの演奏によるものである。
素朴なメロディーに乗って一緒に歌われる曲は、
クリスマスの雰囲気を漂わせる楽しそうな音楽である。
この曲が当時レコード店で流れていて、
一回聴いただけで気に入ってしまった曲である。
リフレインで神なる人イエスが生まれたことが歌われ、
イエスの生誕を喜ぶ中世ヨーロッパの人々の素朴な心情が伝わり、
それだけクリスマスの雰囲気に浸れる曲である。

夜は六本木のノチェーロでクリスマス・ライヴを聴く。
ワイン片手に聴くブラジル音楽と、
ブラジル音楽風にアレンジされたクリスマス曲。
店の中もクリスマス用に装飾されていた。
家でゆっくりクリスマスか、外でワイワイ楽しむクリスマスか。
それぞれのクリスマスがあるんだろうなとしみじみ思う。
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ヤコプス・クレメンス・ノン・パパの「羊飼いらは互いに語れり」を聴き、お休みの一日

2009-12-24 06:23:01 | クリスマス特集・その他
ここの2・3日の間はクリスマスにちなんだ作品をとりあげる。
昨日は風邪気味だったのでウォーキングは休みました。
昨日聴いたのは、1510年頃生まれたヤコプス・クレメンス・ノン・パパの作品。
イノープルまたはミッデンブルク出身と考えられる彼は、
ブリュージュの聖ドナティアン教会聖歌隊で活躍し、楽長となった。
その後皇帝カール5世の臣下アールショット公の楽長を務め、
北ブラバントのヘルトヘンボッシュの大聖堂歌手、
フランドルのディスミュードの楽長を歴任した。
今回聴いたCDはブルーノ・ターナー指揮、
プロ・カンティオーネ・アンティクヮの演奏によるものである。

「羊飼いらは互いに語れり(Pastores loquebantur)」は、
1555年出版された5声によるモテトゥスである。
ルカの福音書第2章から採られた詩によっており、
カノンのように同じ旋律が重なり合って始まるこの曲は、
全体2部からなっていて、第1部ではベツレヘムで、
イエスが生誕したことを羊飼いたちが語り合っている様子。
第2部では羊飼いが神を称える様子が描かれる。
2つとも最後は「ノエ、ノエ、ノエ」と歌って締める。
クリスマスらしい、穏やかな曲である。
クリスマス・イヴの今日の夜は六本木ノチェーロに行く予定。
ちょっと風邪気味ではあるが、大丈夫だろうな。
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アドリアン・ヴィラールトの「めでたし、天の女王」を聴きながら、三枚町から西谷まで歩く

2009-12-23 07:50:15 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は三枚町から西谷駅まで歩きました。
途中聴いたのは、1490年頃生まれたヴィラールトの作品。
ブリュージュ出身と考えられる彼は、パリで法律を学び、
1522年から1525年の間、フェラーラのエステ宮廷で活躍した。
1527年まではミラノ大司教イッポリート・デステの礼拝堂歌手を務め、
1527年12月からはヴェネツィアのサン・マルコ大聖堂の楽長に就任し、
亡くなるまでその職の地位にあったようである。
今回聴いたCDはブルーノ・ターナー指揮、
プロ・カンティオーネ・アンティクヮの演奏によるものである。

「めでたし、天の女王(Ave Regina caelorum)」は、
1539年ヴェネツィアで出版された「ヴィラールト4声モテトゥス集」の
第2巻に収められた4声による作品である。
ゴンベールでとりあげた作品とタイトルは同じなのだが、
最初の「めでたし、天の女王」だけが歌詞が同じで、
そのあとの歌詞は全く異なっているが、
聖母マリアを称える内容であるのは同じである。
最初は単旋律で始まるが、すぐに他の旋律が重なりあい、
上の2声が5度のカノンを展開し、下の2声は旋律要素を模倣し、
その中で作り出されるハーモニーは美しいものである。
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ルートヴィヒ・ゼンフルの「ああ、エルゼライン」を聴きながら西谷から三枚町まで歩く

2009-12-22 06:48:08 | 中世・ルネサンス音楽声楽曲・合唱曲編
昨日は西谷駅から三枚町まで歩きました。
途中聴いたのは1486年頃に生まれたゼンフルの作品。
彼の略歴については器楽曲・合奏曲編で触れたので省略する。
今回聴いたCDはミシェル・ピゲ指揮、チューリッヒ・リチェルカーレ・
アンサンブル・フュル・アルテ・ムジークの演奏によるものである。

「ああ、エルゼライン(Ach Elslein)」は、4声による作品である。
CDでは最初リュート独奏による演奏があり、
そのあとソプラノとバス・ブロックフローテ、フィードル、ガンバにより、
民謡的な要素の強く出た素朴な旋律によるポリフォニックな曲である。
「森で夜が明ける(Es taget vor dem Walde)」は、5声による作品である。
スピネット、ポンマー(ショームの一種?)、フィードル、
トロンボーン、ドルチアンとソプラノによる軽快で華やかな曲である。
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