た・たむ!

言の葉探しに野に出かけたら
         空のあお葉を牛が食む食む

ゴールデンウィーク突入。

2008年04月27日 | うた
太鼓橋の上から女鳥羽川のきらきらと春を映すさまに見とれる。

子どもの声が聞こえる。立ち話をする人がいる。川沿いをバイクがゆく。

私は人生において少しだけ前進しつつある。

どこかの家で金槌を振っている。そよ風が息の長い葉桜を揺らす。川沿いを自転車がゆく。

自転車がまた一台。タクシーがゆっくりと通る。カップルが立ち止まる。老人が杖をつく。

太鼓橋の上から街を見ればだいたいの建物はきらきらと春の日差しを浴びている。

街の向こうの 雪を少しだけ残した飛騨山脈も。

小さなこの体も。

こういうとき

私は人生において少しだけ前進しつつある。
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たとえば雨が

2008年04月27日 | Weblog
たとえば雨が降っていたとします。でもあなたは外を歩きたい気分だったとします。どうしますか?

それが夜だったとします。しかも寒い夜だったとします。それでもあなたは外を歩きたい気分だったとします。どうしますか?

「馬鹿馬鹿しい質問だね。出歩きたきゃ出歩きゃいいんだよ。もう一杯いくかい? いってよ、どうせ暇なんだから」

たとえば。

「たとえばはもういいよ。お客さん、あんた寂しいんだね」

「寂しいのかな」

「だって今日は雨なんて降ってないでしょ? 寒くもないし。」

「そうだけど」

「てことはあんたの心ん中よ。冷たい雨が降ってるのは。そうでしょ?」

私が答える前に、壁のテレビが深夜一時を知らせた。若いアナウンサーが、私の心より遥かに大事な年金問題のニュースを伝え始めた。

 


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