peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

八幡平のモウセンゴケ(毛氈苔)

2006年07月29日 | Weblog



7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)」を歩いた際、八幡沼北側の沼尻に近い湿原(「湿性植物群落」14~12)で、「モウセンゴケ(毛氈苔)」を見つけました。気をつけて歩いていれば見つけることができるようです。




モウセンゴケ(毛氈苔)モウセンゴケ科 モウセンゴケ属 Drosera rotundifolia
山地~亜高山の日当たりの良い湿地や池畔などに群生する多年草で、高さは7~20cmほどになる。株元から長さ3~5cmのシャモジ型の葉を放射状に出す。葉の先端に粘液を出す赤い腺毛が生えていて、これで昆虫などを捕食する。

 6~8月、株の中心から10~20㎝ほどに花茎を伸ばし、上部に5弁の白い花を総状につける。花序は初めワラビのように巻いているが、開花するにつけて真っ直ぐに伸びる。花は直径1~1.5㎝で、花序の片側にだけつく。分布:日本全土

 モウセンゴケの仲間には、「ナガバノモウセンゴケ(長葉の毛氈苔)」や「コモウセンゴケ(小毛氈苔)」というものもあるが、全て食虫植物で、葉に密生した腺毛から粘液を出して虫を捕まえる。虫を捕まえると腺毛と葉で虫を包み込んで、腺毛から消化酵素を分泌するという。

 和名の「毛氈苔」は、葉に赤味を帯びた腺毛が密生しているので、群生すると赤い毛氈を敷いたように見えることから。「コケ(苔)」は、コケのように小さいというもので、苔類ではない。

八幡平のチングルマ(稚児車)

2006年07月29日 | Weblog





7/26(水)、八幡平の「八幡沼周辺自然探勝路(総延長3,390m)」を歩いた際、八幡沼北側の桟道(木道)のすぐそばで、「チングルマ(稚児車)」のオキナグサの実のような花柱が風に吹かれて揺れているのを沢山見かけました。














チングルマ(稚児車)バラ科 チングルマ属
北海道や本州の中部地方以北の高山の雪田周辺の砂礫地、渓流沿い、砂礫の多い草地、水分の多い露出地などに生える落葉小低木で、よく大きな群落をつくる。

 高さは5~10cmぐらいで、茎は横に這って広がる。葉は奇数羽状複葉。小葉は厚みがあり、3~5対ある。秋には美しく紅葉する。花つきがよく、盛りには一面を覆い隠すようなこともある。

 花期は7~8月上旬。花は白~淡いクリーム色で直径2cmぐらい、枝先に1個ずつつく。花弁は広楕円形で5個、縁は波打つ。傾斜地では雪解けの早い方から花が咲くので、よく花も実も同時に眺められることがある。

 花が終わると雌しべの花柱が3cmほど延びて羽毛状になる。初めはよじれているが、次第にほぐれてオキナグサの実のような羽毛状になる。光を受けて輝き、風にふかれて羽毛状の花柱が揺れる姿は、花にも劣らない魅力がある。

なお、下記のWebサイトに八幡平山頂に群生する「チングルマ」の花の画像が掲載されています。http://www.ink.or.jp/~kankou18/180708sancho.html[7/8の八幡平山頂の様子 その2]