peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市東山町のバイカモ(梅花藻)

2006年06月22日 | Weblog



6/22(木)、一関市東山町長坂字里前にある「大清水(おおすず)湧水地」に行ってみました。ここには、バイカモ(梅花藻)やクレソンが生えているからです。
 この大清水は、すぐ上にある善竜寺境内の一角を伝わって砂鉄川の岸辺で湧き出しているもので、この水系の水は町水道の水源に利用されています。
 この清水の湧水口を見るには、砂鉄川に架かる「生出橋(おいでばし)」の手前(善竜寺の駐車場がある側)の町道を100mほど進めば見つかります。民家の庭先を通ることになりますが、「大清水」の標柱が建っています。








バイカモ(梅花藻)キンポウゲ科 キンポウゲ属 Ranunculus nipponicus var.submersus
浅くてきれいな流水中に生える多年草で、汚れた水の中では生きて行けない植物なので、清流の指標植物になっている。

 茎は長さ1~2mになり、節から白い根を出す。葉は細かく切れ込んで、全体は房状になっている。

 6~8月、葉のつけ根から水の上に花柄を伸ばし、直径2cmほどの白い5弁の花を1個つける。基部は黄色で、蕚片は緑色で5個ある。

「ウメバチモ(梅鉢藻)」ともいい、いずれも花が梅の花に似ていることによる。分布:北海道、本州

宮城県栗駒町「世界谷地・原生花園」のワタスゲ(綿菅)

2006年06月20日 | Weblog






6/19(月)、宮城県栗駒町にある「世界谷地・原生花園」に行きました。「ワタスゲ(綿菅)が白い綿毛をつけて風に揺れていました。










ワタスゲ(綿菅)カヤツリグサ科 ワタスゲ属 Eriophorum vaginatum
亜高山~高山の湿原に群生する多年草。実の時期の高さは20~50cm。葉は針形で多数つき、茎より短い。別名:スズメノケヤリ(雀の毛槍)

 芽を出してすぐに茎の先に小穂(花穂)を1個だけつける。花が終わると、子房の基部から沢山の白い毛が伸びてきて、丸い綿毛のかたまりのようになる。

 花の時期は丈が低く目立たないが、綿毛に包まれたふっくらした果穂は良く目立って夏山の人気ものである。果期は6~8月。
 風が吹くときには、小さな種子がパラシュートのように白い絹毛をつけて飛ぶのが見える。分布:北海道、本州(中部地方以北)

宮城県栗駒町「世界谷地・原生花園」のウラジロヨウラク(裏白瓔珞)&ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞)

2006年06月19日 | Weblog




6/19(月)、宮城県栗駒町にある「世界谷地・原生花園」に行ってきました。梅雨時なので心配でしたが、天気予報通り、曇り空ながら時折陽が射す天気で良かったです。
 思っていたほど花を咲かせていた植物の数は多くありませんでしたが、滝は2つも見ることができました。








ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)











ガクウラジロヨウラク(蕚裏白瓔珞)











ウラジロヨウラク(裏白瓔珞)ツツジ科ヨウラクツツジ属Menziesia multiflora
亜高山やそれより低い山の低木林や林の際などに生える落葉低木で高さは1~2m。多くの枝に別れ、葉は互生し形は倒卵形~卵状楕円形で枝先に集まってつくので「輪生」のように見える。葉の大きさは長さ3~6cmで幅が2~3mmぐらい。葉の色は裏面は裏面が白味を帯びているが、表面も他のツツジに比べると白っぽい感じがする。

 6~7月、枝の先から数本の花柄を伸ばし、長さ1.5cmほどの筒状鐘形の紅紫色の花を下垂する。花の大きさは、直径7~8mm、長さ1.5cmぐらい。色は紅紫色で濃淡がある。雄しべは10個。萼片は短く、あまり目立たない。別名:ツリガネツツジ、アズマツリガネツツジ 分布:本州(中部地方以北)

 和名の「裏白瓔珞」の「ヨウラク(瓔珞)」は、仏像の首や胸にかける珠玉の飾りのこと。ヨウラクに似た花のツツジで、葉の裏面が白味を帯びていることによる。

 なお、北海道、東北地方、中部地方北部には、萼片が長さ7~10mmと長い「ガクウラジロヨウラク(萼裏白瓔珞)var.longicalvx」と呼ばれるものが自生する。

我が家のスイカズラ(吸葛)/ニンドウ(忍冬)

2006年06月18日 | Weblog

6/17(土)、我が家の「スイカズラ(吸葛)」が花を咲かせていました。別名の「キンギンカ(金銀花)」の名前通り、白(銀)と黄色(金)の花をつけています。



 この日、北上川に架かる「千歳橋」の近くで、このスイカズラと思われるピンク色のものを見つけました。まだ蕾なので良くわかりませんが、花もピンク色をしているのでしょうか?


スイカズラ(吸葛)/ニンドウ(忍冬)スイカズラ科 スイカズラ属 Lonicera japonica
山野の草やぶや林のへりにに普通に見られる半常緑のつる性小低木。葉は対生し、長さ3~7cmの楕円形。蔓をどんどん伸ばして良く茂り、5~6月頃香りの良い花を咲かせる。

 花は先が上下2つに分かれるが、基部側は1つの合弁花。花の長さは3~5cmの唇形で、枝先に2個ずつ並んで咲く。

 花を引き抜いて、細い基部側から吸うと、花の奥に貯まっている蜜が甘いこと、姿がつる性だから「カズラ(葛)」で、「スイカズラ(吸葛)」の名がついたといわれる。
 また、別名の「ニンドウ(忍冬)」は、茎葉を薬用に利用した時代の生薬名で、茎や葉が、冬でも枯れずにいることによるという。なお、乾燥させた葉や茎は腰痛や痔の痛みに効いたという。

 また、香りが良く、はじめ白いが、やがて黄色に変わるので「キンギンカ(金銀花)」とも呼ばれ、縁起が良い木として庭木にもされる。この花も解熱や関節痛に効くという。
 
 花後に直径約6mmの球形の実ができ、緑色から秋に黒緑色に変化する。分布:北海道南部、本州、四国、九州

一関市東山町のツルマンネングサ(蔓万年草)

2006年06月16日 | Weblog



6/16(金)、きょうは天気予報通り朝から雨降り。1週間以上前から曇りや雨の日が多かったので、既に「梅雨入り」していたのではないかと思っていたのですが、きょうの新聞には「仙台管区気象台は15日、岩手県を含む東北北部が梅雨入りしたとみられると発表した。」と掲載されていました。
 「平年より3日遅く、昨年より10日早い梅雨入りで、向こう1週間は気圧の谷や梅雨前線の影響で曇りや雨の日が多い見込み。(以下省略)」だそうです。




下記の3枚の画像は、6/5(月)東山町松川字滝ノ沢平の道路脇に野生化していたもの。



ツルマンネングサ(蔓万年草)ベンケイソウ科 マンネンソウ属 Sedum sarmentosum
河原や土手、道ばた、石垣などに生える多年草。中国、朝鮮半島原産で、古い時代に日本に帰化したものと考えられている。

 茎は赤味を帯びていて、蔓のように横に長く這って広がることから、「ツルマンネングサ(蔓万年草)」の名がある。別名:セダム(学名のまま)。

 葉は黄緑色で、普通3個ずつ輪生し、長さ1.5~3cmの菱形状。5~7月、枝先に黄色の小さな花を多数開く。花弁は5個で、長さ8~10mm。雄しべの裂開前の葯は橙赤色。花は結実しない。

 仲間には、海辺などで見られる「タイトゴメ」(花は結実しない)、高さは10~30cmでタネができる「メキシコマンネングサ」、高山性で花が結実する高さ10cm前後の「ミヤママンネングサ」などがある。

 「万年草」はマンネングサ属(セダム属)マンネングサ亜属の総称で、日本には帰化植物まで含めると10数種が分布し、春から夏にかけて黄色の小花を咲かせる。多くは岩場や沢沿いのやや湿り気のある崖などに野生するが、半日陰から日当たりの良い場所まで、また、ほとんど土がない所でも育つ丈夫さから、「タイトゴメ」や「メキシコマンネングサ」など数種は栽培もされる。草丈は10~25cmまで、葉は普通多肉質。