peaの植物図鑑

草や木の花や木の実(果実)、特に山野草が好きで、デジカメを持ち歩いて撮っています。2024年3月、85歳になります。

一関市花泉町のワスレナグサ(勿忘草/忘れな草)

2006年06月16日 | Weblog



5/29(月)に行った一関市花泉町老松の「ぼたん園」の大駐車場に、青紫色とピンクの花をつけた「ワスレナグサ(忘れな草)」がありました。また、芍薬園の方を歩いていたとき野生化したものと思われるものが群生していました。

 上の画像は、野生化した「ワスレナグサ」と思われるもの。




ワスレナグサ(勿忘草/忘れな草)ムラサキ科 ワスレナグサ属 Myosotis scorpioides
ヨーロッパ、アジア原産の越年草または多年草。早春、地下茎から芽を出した茎は地を這って広がり、分枝して高さ20~40cmになる。

 花は先端がくるりと巻いた花序に、直径6mmほどの小さな花が寄り集まって咲く。平地では4~5月、高原では6~7月に咲く。花色は、鮮やかな青紫に黄色の芯があるものが普通だが、青系のほか、ピンクや白の品種もある。別名:アイミジン(藍微塵)

 和名は、英名の「forget-me-not」を訳したもの。恋人のために川岸でこの花を摘み、誤ってドナウ川に落ちた青年が「私を忘れないで」といって水中に消えたというドイツの花物語に由来する。

 花壇に植えられているものは、花が大きくて色も濃い園芸品種が多いが、寒冷地では花の色が淡くて見栄えのしないものが、日当たりの良い水辺などに半野生化している。

 なお、野生の「キュウリグサ」も俗にワスレナグサと呼ばれるが、別属の草花である。

一関市厳美町・道の駅のハンショウヅル(半鐘蔓)

2006年06月15日 | Weblog


5/27(土)、一関市厳美町の道の駅で、農事組合法人「美の郷(うつくしのさと)」から、花を沢山つけた「ハンショウヅル(半鐘蔓)」が展示販売されていました。2,500円の売値がつけられていました。



ハンショウヅル(半鐘蔓)キンポウゲ科 センニンソウ属 Clematis japonica
山野の林縁や林中に生えるつる性の低木。茎はしばしば暗紫色を帯び、大きいものは根元の直径が1cmくらいになるという。葉は3出複葉で対生する。小葉は長さ4~9cmの卵形~楕円形で、縁には粗い鋸歯がある。葉質はややかたく、両面に短毛が生える。

 5~6月、葉のつけ根から6~12cmの長い花柄を伸ばし、白い毛にふちどられた紅紫色の長さ4cmほどの鐘形の花をつける。花弁のように見えるのは萼片で4枚ある。

 和名は、下向きに咲く鐘形の花が半鐘に似ていることによる。
果実には花の後、長さ3cmほどに伸びた羽毛状の花柱がある。分布:本州、九州

我が家のミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)

2006年06月14日 | Weblog


6/6(火)、妻がどこからか貰ってきて植木鉢に植えておいた「ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)」が花を咲かせていました。西日が当たる家の西側なのですが、金色の光沢がある花をつけています。
 ミヤマキンポウゲは、北海道や本州の中部地方以北の高山の岩礫地に生える多年草で、雪田周辺など、残雪によって充分な水分が補給される場所に群落をつくることが多いそうです。





ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)キンポウゲ科 キンポウゲ属 Ranunculus acris var.nipponicus
高山の水分の多い草地に群生する多年草で、どこの高山でも多く見られる植物。茎は高さ10~35cmぐらい。40~50cmになるものもある。茎と葉柄には粗い毛があるが、開出せず、斜上するか伏毛となる。
 根生葉は長い柄があって数枚が互生し、広卵形で3つに深く裂け、裂片はさらに2~3裂する。両面に伏毛が多い。上部の茎葉は小さくて柄がなく3~5裂する。

 6~8月、花茎の先に、直径2~2.5cmほどの黄色で光沢がある5弁の花を咲かせる。花柱は長さ0.5mmほどで先はかぎ状に曲がる。蕚片は5個で外側に長毛がある。

 花の後、そう果が多数集まって球形になる。そう果は倒卵形で長さ2.5mm。

 和名は深山に生える金鳳花の意味である。分布:北海道、本州(中部地方以北)

岩手県高田松原海水浴場のコウボウムギ(弘法麦)

2006年06月13日 | Weblog


上の画像のうち麦の穂のような小穂をつけたのが雌株で、茶色の細い筆のような小穂をつけたのが雄株。


6/11(日)、岩手県陸前高田市の高田松原海水浴場で「コウボウムギ(弘法麦)」が小穂(しょうすい)を沢山つけていました。







コウボウムギ(弘法麦)カヤツリグサ科 スゲ属 Carex kobomugi
海岸の砂地に生える多年草。高さは10~20cmになる。茎は鈍い3稜形で、あまりざらつかない。葉は幅4~6mmほどの線形で、縁はザラザラする。発達した地下茎が砂中を横に走って広がる。

 4~7月、茎の先に長さ約5cmの花穂を出し、淡黄緑色の小穂(しょうすい)を多数つける。ふつうは雌雄別株で、雄株は、小穂が茶色を帯びて、毛ばたきのような感じがする。雌株は、麦の穂を太く、短くしたような小穂(しょうすい・約5cm)をつける。雌小穂には、白いヒゲのような柱頭が出る。果実は長さ1cmほどの卵形。分布:北海道(西南部)~九州

 和名の「コウボウ」は、雄株の小穂が筆先に見えることから、書の名人・弘法大師の筆に見立ててつけられ、「ムギ」は、雌株の小穂がムギ(麦)そっくりなことからつけられたという。また、その姿から「フデクサ(筆草)」とも呼ばれる。

 なお、仲間には、背の低い「コウボウシバ(弘法芝)C.pumila」がある。

岩手県高田松原海岸のハマエンドウ(浜豌豆)

2006年06月12日 | Weblog



きのう6/11(日)、陸前高田市にある高田松原海岸に行きましたが、今まで何回か行ったことがある「高田松原海水浴場」の松林縁で、「ハマエンドウ(浜豌豆)」の群落が花をつけていました。
 道の駅「高田松原」の方から「西側水門」を入り、松原を通り抜けて行くと、波打ち際に出ます。











ハマエンドウ(浜豌豆)マメ科 レンリソウ属 Lathyrus japonicus
海岸の砂地や草地に生える多年草。茎は下部では地面を這い、上部は斜めに立ち伸びて長さ1mぐらいになる。この茎は角張る。

 葉は偶数羽状複葉で、先端には巻きひげがある。小葉は3~6対あり、長さ1.5~3cmの楕円形で全体に白っぽい。托葉は三角状卵形で、小葉とほぼ同じ大きさ。

 4~7月、葉のつけ根に長さ1.5~4cmほどのエンドウに似た蝶形花を総状花序に3~6個つける。旗弁ははじめ赤紫色、やがて青紫色に変わる。花後には長さ5cmほどの豆果ができる。分布:日本全土

 なお、白花品種もあり、「ユキイロハマエンドウ(雪色浜豌豆)」と呼ばれる。