2015年12月3日(木)、岩手県立花きセンター(胆沢郡金ケ崎町六原頭無2-1)に行ってきました。本館(管理棟)の「展示室」エリアに展示されている色々な草花の中に、パフィオペディラム属の洋ランが花を沢山咲かせていました。
洋ラン・パフィオペディラム ラン科 パフィオペディラム属 Paphiopedilum
食虫植物を思わせる袋状のリップが特徴的。多くのファンをもち、欧米ではレディース・スリッパの別名でも親しまれています。低温に強く、2カ月以上は咲き続ける種がほとんどです。
パフィオペディラムってどんなラン?:パフィオペディラムは、東南アジアを中心に120種近い原種が知られる地生ランです。日本に自生するアツモリソウやクマガイソウとも近縁で、最近でも未だ新種の発見が報告されています。俗に略称で「パフィオ」と呼ばれ、趣味栽培家にとっては最も人気の高い洋ランのひとつといえるでしょう。既に100年以上にわたる品種改良の歴史から、多くの素晴らしい園芸品種が生まれました。その中には銘花、銘品として歴史に名を残し高価に取り引きされるものから、一般の銘花同様にカジュアルなものまで多種多様な品種があります。
原産地では、湿度が高く、通風が良く、直射日光が射し込まない比較的涼しい場所に、好んで根をおろします。洋ランの多くは樹上や岩場に根を張る着生ランから改良された種類や、地生ランでも比較的乾燥に強い種類が多いものです。しかし、パフィオペディラムの適性環境はこれらの洋ラン類とは決定的に異なり、むしろ土で栽培する一般草花や山草などに共通する条件が必要になってきます。栽培にあたってはこうした自生環境の特徴を念頭においてください。(ハナジマオーキッド・鈴木有城)[主婦の友社発行「やさしい洋ラン180種・最新品種と育て方」より]