以前、「ハナアブ」の幼虫(しっぽ状の呼吸管がある
蛆虫)が大発生した滝つぼ(水を流してない)のその
後だが、結局、幼虫は全て何かに食べられ(犯人はア
シナガバチではないかと推定している)、蛹になるこ
ともなく消滅した。
今いるのは、「ぼうふら」のみである。
これでは、単なる「どぶ」である。
循環するわけでもない単なる水溜りなので、こういう
事態も想定内なのだが、何か良い方法はないかとずっ
と考えていた(正確には、考えていたわけではなく、
気になっていただった)。
僅か50センチ四方の水溜りで、しかも深さは15セ
ンチほど。
そこで、どうにかビオトープのようには出来ないかと
考えた。
となると何が必要か。
常に新しい水が流入することは、不可能。
自然の雨水が頼りだ。
どう考えても、「めだか」がすめるような環境にはな
らない。
しかし、「トンボ」ならばどうだろうか。
餌は、「ぼうふら」が絶えず発生するだろうから大丈
夫だろうし、汚い水たまりのような環境を好むトンボ
もいるし、いけるのではないか考えた。
となると、足らないのは、水底の土だろう。
ちょうど、滝つぼの側面に土溜まりがあったのでそれ
を崩して投入した。
すると、その土溜まりは「ワラジムシ」(ダンゴムシ
の丸まらないようなあれ)の巣になっていたようで、
一緒に水の中に投入されてしまった。
わらわら出てきた。
ちょっと気の毒であったが、今回は赦してもらおう。
確かに「ワラジムシ」の数が多いとは思っていたが、
こんなところに巣を作っていたのだ。
初めての光景であった。
これで土は入れた。
水の中ではどろである。
こういう場合、土ばかりではなく砂なども必要と、何
かで見たのか聞いた事がある。
微生物の住める環境としては、それのが良さそうであ
る。
さてその砂だが。
わざわざ買うのもなんだし、と考えたら不要な砂が身
近にあったのを思い出した。
これで、底は完成。
後足らないのは。
基本コンセプトは、ありのままの自然。
水草だ。
しかし、水草はどこに。
この地方には、田圃は多い。
しかし、農薬のせいであまり水草も生えない。
当然、水生昆虫もいないし、生き物の気配はあまりし
ない。
ところが、この前甥っ子がそういう今の田圃ではない
田圃を見つけてきた。
「今時水生昆虫のいる田圃はないよ」と言ったら、ちゃ
んと証拠写真を撮ってきていた。
久しぶりに見る「ゲンゴロウ」の仲間の水生昆虫だっ
た。
そこは「ミジンコ」も発生していて、どうやら、昔な
がらの田圃の状態を保っているようなのだ。
農薬を使わない田圃があったことに、なにやらほっと
する。
というわけで、水草は、その田圃で拝借しようと思っ
ている。
何だか、昔の夏休みの課題の理科研究のようなことに
なってきた。
違いは、当時はいやいやであったが、今は興味津々な
ところだ。
当時、これだけのやる気があったらなあ、と思うが、
後の祭りなのである。