さきち・のひとり旅

旅行記、旅のフォト、つれづれなるままのらくがきなどを掲載します。 古今東西どこへでも、さきち・の気ままなぶらり旅。

北海道へ ランドーの冒険記予告

2022年09月21日 | 北海道シリーズ


まだまだ暑い東京から逃れて、今年2回目の北海道漫遊に出かけます。
今回の宿泊地は釧路、根室、落石、帯広、富良野、小樽、札幌、函館です。

きっかけは3年前に帯広の百年記念館を訪れたときのこと。そこの帯広の歴史の展示を
見ていたとき、晩成社のことが出ていたのです。明治の時代、武家出身の依田勉三や
渡辺勝らが晩成社を結成して北海道開拓事業を起こしました。彼らは東京でスコット
ランド人宣教師による英学塾で知り合い、その後慶應義塾に進んで福沢諭吉らの影響を
受けて、青雲の志に燃えていたのです。

渡辺勝と、これまた武家の出身でミッション系である共立女学校の英文科を出て、勝の
奥さんとなったカネさんが、十勝で開拓生活を送っているときに、英国人の旅行家
アーノルド・ヘンリー・サヴェッジ・ランドーという若者が、アイヌの地をひとりで
旅しており、そいつがこの秘境に突然やってきたのでご夫婦は驚いた。

ランドーのほうも、まさか蝦夷地の山奥で英語を話す日本人夫婦にがいたのには驚いた
ことでしょう。

以前に秋田の旅のときにご紹介した、これまた英国人のイザベラ・バードがUnbeaten
Tracks in Japan.(1880)
(日本の道なき道を行く)
で記している蝦夷地旅行記は、その
10年以上前のものです。しかしバードの旅が「道なき道」というタイトルにはなっては
いても、蝦夷地に関しては函館から噴火湾を周って白老や平取といったアイヌの里を
巡っていて、地理的には北海道の南西部だけで、その部分では「道なき道」ではありません。

しかしランドーが旅をしたのは、まさに道なき道を行く一周旅行。函館から室蘭へ、
襟裳岬を通過して根室から納沙布、そして千島列島を渡り歩き、戻ってからは知床半島
からサロマ湖を経て稚内まで北上、そして小樽、札幌、見事にぐるりと一周し、さらに
大きな川をさかのぼって内陸を見たり、高い山に登ったりしています。ほとんど軽装で!

その旅の記録がAlone With The Hairy Ainu Or, 3800 Miles On A Pack Saddle In Yezo
And A Cruise To The Kurile Islands.(1893)
(毛深いアイヌの土地にひとり行く:
それは蝦夷地を荷鞍をつけた馬で6000キロ、そして千島列島への船の旅である)という
本に残されています。これを読むと、北海道に行ってみたくなりますよーw

私の北海道飲み歩きに加えて、このエキサイティングなランドーの冒険旅行記を、ダイ
ジェストでご紹介していきます。乞うご期待!(^益^)b