千里山ブラウズ

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壊れかけの腕時計

2007-07-16 00:19:06 | Weblog
最近愛用の腕時計のメタルバンドのピンが抜けそうになっていて、気付かなければ落としていたかも知れません。2.3年前に買って直ぐの頃にも一度、時計との連結部のビスが抜け落ち、これは本当に危ないところでした。一応機械式のスイス時計なのですが、メイド・イン・ジャパンのもの作り感覚からすると、何だかアバウトな製品のように思えてきました。
僕らは世界でも最高水準のもの作りの国に生活していますので、普段から生活用品や道具が壊れたり使えなくなることが余り無いのが当たり前のように感じています。時計で言えばSEIKOやCITIZEN・CASIOの腕時計が買って直ぐに壊れたり、バンドが外れたりすることは先ず無いでしょう。
それは製造のプロセスもそうですが、製品検査の面でも最高基準の管理がなされているからなのです。また日本においてはパーツを受け持つ多様な周辺メーカーのレベルがおしなべて高く、それぞれの総合力として破綻がおきないのです。
これには日本人の多くが持っている和の精神というか、それぞれが最高のものを持ち寄ることへの誇りや、誤魔化しの製品をつくることを恥じる伝統的な真面目さを持っているからだと思います。例えば京都の扇子を作る職人さん達の誇り高い分業システムや、芸術分野でも浮世絵などの絵師・彫り師・刷り師の共同作業など、枚挙に暇がないほどのものづくりの伝統が培われてきています。このような精神文化はなかなか他の国が真似ようとしても、一朝一夕には難しいものだと思われます。
ところで近頃は挽肉の偽装や保険庁のずさんな処理、そしてガス製品のリコールや介護サービス疑惑など、社会や生活を揺るがす問題が続いています。効率化や利益追求の陰で日本の社会が持っていたIDが弱まりつつあるのを危惧せずにはいられません。