続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

物言えぬ衰弱。

2011-08-10 06:34:15 | 日常
 息子さんの怒声が聞こえる。聞くともなしに聞いていると・・・、
「お母さん、そこにそうしていられたら僕も困るんだよ。ほら、右足上げて!」「ああ、蜂が家の中に入ったじゃないか」
「??・・・」

 病院へ連れての帰り、家に上がるため車から降りて三段ほどの階段を上るのだけど、それが出来ないでいる。
「杖なんか持っていたってしようがないじゃないか」と杖をその手から離した息子さん。

 確かに・・・。Eさんは階段を這っている、玄関ドアは開いている。とにかく息子さんはこの母親を中に入れたいのだけど肥満し、足の萎えた身体を動かせないでいる。

「入院にはならなかったんですか?」と聞くと、
「はい、又明日来て考えましょうということで」と息子さん。
 続いていた熱は薬のためか下がったのかもしれない。見えている足は青い(血流が滞っての兆候)、青いあざのようにすらなっている。

「わたしもそうなんですが、母も大して食べないのにこの通り太っているもんで・・・」
「それに僕も事故の後遺症で・・・云々」と、息子さん。

「右手を出して」「ハイ左の足を上に上げて」
 母親は聞こえていてもそれに従うことが出来ず這いつくばったまま。
 二人でほうほうの態で玄関まで運んだ。
 すると、
「何も食べていないのでカロリーメイトかジュースを買ってきます。それに蜂が入ったんで殺虫剤も」と言い残し、母親の足を無理に玄関ドア内に収め出て行ってしまった。

 高齢のEさんが心配だけど閉めたドアを再び開けるのも躊躇われて、仕方なくわたしも家に戻った。


 あれからずっと心配しているけど、今朝は何か大きな声で話しているのが聞こえる。中のことは分からないけど、とにかく無事に朝を迎えることが出来たらしい。

 オムツを換えることが出来たろうか・・・着衣は着替えただろうか・・・心配は尽きない。
 夫は「他所の事に首を突っ込むな」というけれど、見ていられない。

『風の又三郎』69。

2011-08-10 06:26:22 | 宮沢賢治
「嘉助、うなも残ってらば掃除してすけろ。」一郎が云ひました。

 残ってはザンと読んで、懺(罪の許しを請う)
 掃除はソウ・ジョと読んで、総・恕(ゆるす、寛大に扱う)

☆「嘉助、きみの懺/罪の許しを請う総てを、恕/ゆるす、寛大に扱う」一郎が云いました。
(嘉助は火星の化身、一郎は、一(uni→univers)から宇宙的存在の暗示)