90才を超えてなお元気なKさん。
チャイムが鳴ったので出て見るとKさん、「これあんたに上げるよ」と差し出してくれたのは柑橘を示す葉の苗と花の苗、「それからお菓子と、玉葱。芽が出ても困るから」と。「それから。あんた足が痛いって言ってたから、湿布」
次から次と何かしら出てくる袋。
「いいのに、何にも要らないのに」と言いながら、ありがたく頂戴したので・・・即、植え込み。
それで何の用があったのだろう・・・。
「あんたに話したいことがあってきたんだけど、忘れちゃったよ。何だったっけなぁ」と、しきりに首を傾げていたKさん。
「お姉さんが家に入りたがっているんだけど、わたしは・・・もう困るよ」と言う。
お姉さんとは、Kさんの息子さんの彼女。
最初の奥さんと離婚してから、ちょっとキレイな女が入ったことがあったけれど、Kさんはさんざん苛められて大変な思いをしている。近所にまでお金を借りにいったり、息子さんに自分の借金の肩代わりを頼むに到って分かれた経由がある。
今度の彼女は飲み屋か何かに勤めているようで、何事にも調子がいい。でも・・・Kさんは恐ろしいと言う。
「だからさ、頑張んないといけないんだよ。元気にしてないと、わたしの方が追い出されちゃうからね」と、笑った。
わたしの口からは何とも言えない。
「(90才過ぎて)元気に闊歩しているKさんが羨ましいよ」と言うと、ことさらのように「頑張んなきゃねぇ」と笑い、
「何か、言いたいことあったんだけどねぇ、忘れちゃったよ」と言いながら帰っていった。
《頑張んなきゃねぇ》
その言葉、そのままわたしの胸に響いている。
チャイムが鳴ったので出て見るとKさん、「これあんたに上げるよ」と差し出してくれたのは柑橘を示す葉の苗と花の苗、「それからお菓子と、玉葱。芽が出ても困るから」と。「それから。あんた足が痛いって言ってたから、湿布」
次から次と何かしら出てくる袋。
「いいのに、何にも要らないのに」と言いながら、ありがたく頂戴したので・・・即、植え込み。
それで何の用があったのだろう・・・。
「あんたに話したいことがあってきたんだけど、忘れちゃったよ。何だったっけなぁ」と、しきりに首を傾げていたKさん。
「お姉さんが家に入りたがっているんだけど、わたしは・・・もう困るよ」と言う。
お姉さんとは、Kさんの息子さんの彼女。
最初の奥さんと離婚してから、ちょっとキレイな女が入ったことがあったけれど、Kさんはさんざん苛められて大変な思いをしている。近所にまでお金を借りにいったり、息子さんに自分の借金の肩代わりを頼むに到って分かれた経由がある。
今度の彼女は飲み屋か何かに勤めているようで、何事にも調子がいい。でも・・・Kさんは恐ろしいと言う。
「だからさ、頑張んないといけないんだよ。元気にしてないと、わたしの方が追い出されちゃうからね」と、笑った。
わたしの口からは何とも言えない。
「(90才過ぎて)元気に闊歩しているKさんが羨ましいよ」と言うと、ことさらのように「頑張んなきゃねぇ」と笑い、
「何か、言いたいことあったんだけどねぇ、忘れちゃったよ」と言いながら帰っていった。
《頑張んなきゃねぇ》
その言葉、そのままわたしの胸に響いている。