続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

話題は忘却。

2015-01-19 06:18:11 | 日常
 忘れてしまう。何もかも、とまでいかないが、肝心なことを忘れてしまう。これはもう恐怖である。

 大体同じ年代の人と話していると話題は『物忘れ』に尽きる。
「冷蔵庫を開けるでしょ、何を取ろうとしているのかしら?って迷うのよ」
「・・・たしかに」
「二階へ行くでしょ、何しに来たのかしら?って立ちすくんでしまうの」
「あるわ、そういうこと」
「いやあね、本当に困ってしまうわ」

 こんな話題、AさんともBさんとも、Cさんとも話している。

「ええと、わたしは何をしようとしているのかな?」なんて可笑しなことをブツブツ言いながら暮らしている。
「う~ん、なんだったけな・・・」すでに問題の所在さえ曖昧になり(わたしは誰)状態の一歩手前。(まずいな、まずいな)と思いながらも、もう一人似たような年寄りが鎮座しているだけのひなびた家の事情、誰も笑う者はいない。


「でもさ、呆けないだけまだましだよね」と自分たちにまだ救いがあることを確認しあう。(崖っぷちなのにも関わらず)
「まあ、お使いに出られるうちは、何とか自分で頑張りたいわ」と、Aさん。
「ほんとうね。」ため息交じりの苦笑い。
「死ぬまで頑張れたらそれで、上等だわ」「ほんと、ほんと。」
 そんな話をしている脇を、95才のKさん、「今日はいいお天気で最高だね」と早足で通り過ぎていった。

 ・・・、後姿を拝みたくなってしまったわたし。がんばるぞ!!

『冬のスケッチ』1。

2015-01-19 05:59:06 | 宮沢賢治
   冬のスケッチ
 芽は燐光
 樹液はまこと月あかり
     *
 薄明穹黄ばみ濁り
 こひのこゝろはあわたゞし
 こひのこゝろはつめたくかなし


☆等(平等)のスケッチ
 我(わたくし)は倫(人の行うべき道)の講(はなし)を需(もとめる)役(戦い)を合わせている。
 魄(たましい)の妙(はかり知れないこと)を究(つきつめる)という講(話)を諾(承知したと答える)。


*賢治は常に平等を言っている。『風の又三郎』でも、どうどどどどうど・・・同(平等)を歌い、『銀河鉄道の夜』も、《吟ずる我(わたくし)が、徹するのは同(平等)也》と言っている。絶対平等の世界、それが賢治の願い(理想)である。

『城』1855。

2015-01-19 05:45:07 | カフカ覚書
お父さんは、どうも問題の所在がよくわかっていらっしゃらないようだね。症状は、もしかすると最近はよくなっているかもしれないが、こういう病気は、気まぐれなんだよ。養生をしないでほっておくと、しまいには全力をあげてぶりかえしてくる。そうなったら、もう手のほどこしようもなくなってしまう。


☆お父さんは、事件がよくわかっていないようだね。苦悩はもしかするとかるくなっているかもしれないが、このような先祖の場合、苦悩は気持ちの問題なんだよ。そして、終いには闘うことなく克服できなくなってしまう。そうなったらさらに助けることは出来なくなってしまう。