続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

マグリット『ピレネーの城』

2015-05-11 06:32:21 | 美術ノート
 荒れた海の上、空中に浮かぶ巨岩石。巨岩石の上には城が見え、背景の空は雲多き青空である。

 この絵を見ていると、仏教なら釈迦如来(釈迦三尊像)や大日如来、阿弥陀如来などが現れ召した図を思い浮かべてしまう。

《神である》

 空中浮遊するような現実離れしたものは神をおいて他にない。
 この石は「神」なのだろうか。


「わたしは初めであり、わたしは終りである。
 わたしのほかに神はない。
 (略)
 わたしのほかに岩はない。(イザヤ書)

 石(岩石)は初めであり終りかもしれない、地球科学/物理的に考えると、そういうことになる。
 石は終り(死)だという印象を持ったけれど、始まりであるという事実は忘れていたかもしれない。水を含む我地球は燃える岩石として誕生したのである。アミノ酸、有機物が生命を誕生させ今日の世界を作っている。

「石こそが、世界の初めであり、終わりである。」とマグリットは揶揄している。そして現実に証明ともなりうる論理の表明でもある。

 下(地上)からは臨めないが、石の上には廃墟と化した城が描かれている。城は栄華の象徴であり人智の極みでもある。

 主は、まっすぐ歩む者には城であり、悪を行う者には滅びである(箴言)

 輝ける軌跡であり時代の証明である「(幻の)城」を石の上に軽々と乗せた光景は、世界の在り方を沈黙の内に呈示している。
(写真は国立新美術館『マグリット展』図録より)

『冬のスケッチ』107。

2015-05-11 06:24:24 | 宮沢賢治
三八   からすそらにてあらそへるとき
     あたかも気圏飽和して
     さとかゝれる 氷の霧。
          ※
     眩ぐるき
     ひかりのうつろ、
     のびたちて
     いちじくゆるゝ
     天狗巣のよもぎ


☆記を兼ねる法(やり方)で話している。
 評(善悪・可否・価値などを公平に裁く)の謀(はかりごと)が現われる。
 展(くりひろげられる)句(ことば)は双(二つ)ある。

『城』1961。

2015-05-11 06:14:19 | カフカ覚書
あなたは、思いやりのこもったような言葉を使って、なかなか手に入れにくいあの子の信頼をまんまと手中におさめておしまいになりました。いったん信頼を得てしまうと、あとはひたすらご自分の目標にむかって突きすすんでいらっしゃるだけです。


☆関係する言葉を通して、むずかしい信望を手に入れました。それによって更にあなたの目的に向かって突きすすんでいけば、もっと気づくはずです。