『出現』
楕円、円形に囲まれた中の暗黒と8の字がほどけたような中の暗黒。
二つのものが曖昧模糊とした淀みの中に浮遊している。
これは何だろう。
「ゼロ/0」と「無限/∞」ではないか。
《ゼロ/0》の出現である、発見と言ってもいいかもしれない。足しても引いても変わらず、かければ必ずゼロになり、正負を分ける重要な数字である。
限りなく0に近い数字で割ると数が巨大になるということから、ゼロと無限は近しい関係のように思われるが、《ゼロ/0》は数字であり、《無限/∞》は概念である。
現実にはない《ゼロ/0》の出現、菱形の連鎖は現実に数えられる数字、点の集まりだと思う。
《無限/∞》は曖昧模糊とした淀みの中に溶けかかっているが、限定不能な概念であり、メビウスの輪のように、表裏を通り元に戻るというものではないということかも知れない。
しかし、どちらも人類の叡智における『発見/出現』であることは間違いない。
(写真は国立新美術館『マグリット』展・図録より)
「あなた、この薬のむよろしい。毒ない。決して毒ない。のむよろしい。わたしさきのむ。心配ない。わたしビールのむ、お茶のむ。毒のまない。これながいきのくするある。のむよろしい。」
支那人はもうひとりでかぷつと呑んでしまひました。
☆訳(ある言語をほかの言語で言い換える)で読む。
傑(すぐれている)独(ただ一つ)の真(まこと)を拝む作(作品)である。
読んで、訳(ある言語をほかの言語で言い換える)詞(言葉)を納めている図りごとの屯(寄り集まり)である。
あの子は、あなたやほかの人がいるまえでは、わあしと口をききますが、ふたりだけになると、ものも言ってくれないのです。縉紳館にいる従僕たちも、わたしをおもちゃとしか考えず、このおもちゃをまるで親の仇みたいにせっせとこわしにかかっているありさまでした。
☆アマーリアはお城(本当の死)についてすべては先祖の傷痕のせいではないと話しました。大勢の人の死の入口の従僕(死人)たちも先祖のようすをこっそり伺い、緊張のため壊れてしまうありさまでした。