霜の葉やふところに秘む熱の指
霜葉紅於二月花・・・霜の葉は紅く美しい。命の終わり、続きはなく朽ちていくだけ。人に踏まれ風に吹き寄せられる霜の葉の定め。けれども、その紅さ、情念は燃え落ちることなく残っている。
景色は霜が降りるほどの寒さであるが、夜の記憶の指はまだ冷めえない。
胸の奥底、消すことのできない烈火の指、その感触がまだ熱く騒いでいる。
恋の秘め事の隠微、霜の葉はかくも美しく明日の定めを知らない。
霜の葉やふところに秘む熱の指
霜葉紅於二月花・・・霜の葉は紅く美しい。命の終わり、続きはなく朽ちていくだけ。人に踏まれ風に吹き寄せられる霜の葉の定め。けれども、その紅さ、情念は燃え落ちることなく残っている。
景色は霜が降りるほどの寒さであるが、夜の記憶の指はまだ冷めえない。
胸の奥底、消すことのできない烈火の指、その感触がまだ熱く騒いでいる。
恋の秘め事の隠微、霜の葉はかくも美しく明日の定めを知らない。
白梅や粥の面てを裏切らむ
白梅はハク・バイと読んで、白、バイ。
粥の面はシュク・メンと読んで、粛、免。
裏切らむはリ・セツと読んで、離、説。
☆白バイに、粛(慎んで)免(許し)離してくれる説(考え)はあるだろうか。
白梅はハク・バイと読んで、迫、狽。
粥の面はビ・メンと読んで、備、免。
裏切らむはリ・セツと読んで、罹、切。
☆迫(せまること)で狽(あわてる)。
備(そなえて)免(まぬがれ)罹(災難)を切る。
白梅はハク・バイと読んで、帛、買。
粥の面はイク・メンと読んで、逝く、面。
裏切らむはリ・セツと読んで、離、摂。
☆帛(白い布)を買う。
逝く(死んだ人)の面(顔)を離(人と人との関係を断つこと)を摂(かねる)。
白梅はハク・バイと読んで、舶、煤。
粥の面はビ・メンと読んで、微、綿。
裏切らむはリ・セツと読んで、裏、接。
☆舶(大きな船)の煤(すす)は微(非常に細かく)綿(細く長く続く)。
裏(中)と接(つながっている)。
『無題』
地表面の平地から緑へと彩色を変えているが、そこはなだらかに盛り上がった山を切り取って見せた領域である。
山の地表を人為的に切り落とす、山の緑ではなく地表の緑でもない緑は何を意味しているのだろう。
地表の下に眠る緑・・・緑は生命体を示唆していると考えられる。地下の眠り、地下は歴史(時空の層)を証言する。地下は地表面に接続している、連綿と変異してきた地球の歴史でもある。
ざっくりした大掴みな地表面の解釈である。
地下に緑、地表の土色…これは過去だろうか、やがて来るかもしれない未来だろうか。
作家は地表面、地に立つ人であり、存在者である。その彼の感慨、見た風景の究極の形を提示している。意味や豊かさを排し、ただ、在るだけを形に切り落としている。軽いが重い作品提示である。
写真は『若林奮ーVALLEYS』横須賀美術館
そして、すべてを秘密にしておかなくてはならず、しかも、この秘密によって三人は従来以上に親密にむすばれるのだというので、きっと有頂天になることでしょう。
☆すべては秘密にすべきであり、この秘密を通じることで、今までのように親密な結びつきは喜ばしいものになるでしょう。