続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『飯島晴子』(私的解釈)夏星や。

2021-04-19 06:49:15 | 飯島晴子

   夏星や草木に人の息かゝり

 夏星はカ・セイと読んで、火、星。
 草木にソウ・ボクと読んで、相、目。
 人の息かゝり(人息掛)はニン・ソク・カと読んで、認、燭、火。
☆火星の相(ありさま)を目(みつめると)、燭(ロウソクの灯り)の火である。

 夏星はカ・ショウと読んで、苛、傷。
 草木に人のはソウ・モク・ジンと読んで、相、黙。
 人の息かゝり(人息掛)はジン・ソク・カと読んで、尽、惻、過。
☆苛(むごい)傷の相(ありさま)を黙っている。
 尽(すべて)惻(心を痛める)過(あやまち)である。

 夏星はカ・ショウと読んで、華、娼。
 草木に人のはソウ・モクと読んで、装、目。
 人の息かゝり(人息掛)はジン・ソク・カと読んで、迅、目、過。
☆華(はなやかな)娼(ホステス)の装いを目(見て)、迅(足早に)側(傍ら)を過(通り過ぎていく)。

 夏星はカ・ショウと読んで、禍、傷。
 草木に人のはソウ・ボク・ニンと読んで、掃、牧。
 人の息かゝり(人息掛)はニン・ソク・カと読んで、任、息、禍。
☆禍(災難)の傷(悲しみ)を掃う。
 牧(牧場)に任(勤める)息(息子)の禍(災難)。


若林奮『所有・雰囲気・振動』

2021-04-19 06:16:38 | 美術ノート

   『所有・雰囲気・振動ー草の侵略及び持ち物についてⅠ~Ⅴ』

 所有・雰囲気・振動・・・これは存在に対しての非存在(空気・空間)の戦ぎ、不可視の把握である。
 見えないものの質的変換。仮定した空気感を既存のデータから引き出し疑似的なものに置換する。暗転・・・軽いものを重量を持たせて固定する。誰も見たことのない景色である。

 東西南北、春夏秋冬、時間のこちらで規則性、見えない(不可視)ものには人智が感知した、人智が所有とみなした雰囲気や体感の振動がある。
 建物や山・川・海の変則は大気圏から俯瞰すれば並べて平らであるが、あえて近づき空間の凹凸の手触りを感知する作業は脳、あるいは心的感受によるもので、本来個々の景色があるはずのものであるが、作家は自身の答えを探求している。

 大きな俯瞰から小さな地表面への近視眼的観察。大地(地表)は生物があふれている。視点をうつせばあちらこちらで芽吹いてさえいて、草の徒長は見えない領域(空気・空間)を侵略していることに気づく。
 あらゆる存在は、地球の持ち物であるという見解だろうか。持ち物は空間を侵略しているという主張である。


 写真は『若林奮ーVALLEYS』横須賀美術館


『城』3636。

2021-04-19 06:05:56 | カフカ覚書

 そのとき、ドアがあいた。ペーピはギクッとした。考えごとに夢中になって、酒場にいることをすっかり忘れてしまっていたのである。しかし、あらわれたのは、フリーダではなく、お内儀であった。


☆そのとき、ドアがあいた。ペーピはびくっとした。考え事を抱え、酒場(死の入り口付近)にいるということをすっかり忘れていたのである。しかし、来たのはフリーダではなく女主人だった。