続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『城』1226。

2013-03-28 06:13:17 | カフカ覚書
あなたほどの人がお気づきになりませんでしたの。奥さんが万事を切りまわしてくれているからよいようなものの、もし奥さんがいなかったら、村長の首は、一日でもつながっているかどうかあやしいものですわ」

 いなかったら/keinen→kain/カイン(AdamとEvaの子、弟Abekを殺し罪のしるしを負う)
 奥さん/Frau→Frei/自由。

☆「気づきませんでしたか」死の案内に自由がなかったら、カイン(罪の象徴)は一日でもそこに留まっていられたか」

桜/慕情。

2013-03-27 06:50:55 | 日常
 幾十もの春を重ね来て、いまの桜を実感している。異変ともいえる早咲きの桜は近隣・野山を薄桃色に染上げ、その景色はやわらかい。

♪さくら、さくら、霞か雲か、見渡す限り~♪

 ただこの霞・・・黄砂ではないか。

 ベランダもフェンスも指でなぞると・・・あきらかに砂塵。
 スギ花粉+黄砂の春・・・。

 
 春なのに・・・切ない。

 今朝は少しの雨、
「春雨じゃ、濡れていこう」との粋は、公害渦巻く空を見上げては通じない。

 満開の桜を満喫できる幸福だけを享受して今日の日に感謝したい、桜への恋慕は胸のうちにさざめいているのだから。

『セロ弾きのゴーシュ』40。

2013-03-27 06:35:25 | 宮沢賢治
十二時はまもなく過ぎ一時もすぎ二時もすぎてもゴーシュはまだやめませんでした。それからもう何時だかもわからず弾いているかもわからずごうごうやっていますと誰か屋根裏をこっこっとたたくものがあります。
「猫、まだこりないのか」

☆自由な字の示す化(形、性質を変えて別のものにする)が溢れている。字を恃み、辞(文章)を化(かえていく)。
 治(手を加えてうまく調節する)の談(話)を推しはかる臆(胸のうち)にあるものは、魂(精神)の理(宇宙の根本原理、すじみち)である平(平等)である。

『城』1225。

2013-03-27 06:22:26 | カフカ覚書
「そんなことをおっしゃっても、むだというものですわ」と、お内儀は言った。「あの村長は、まったくとるに足りない人物なんですよ。

 そんなこと(異議)/Eiwand→Ahn wand/先祖、壁。
 むだ(抜け落ちる)/entfallen→Ende fallen/死、終わり。
 人/Person→Patron/保護者、守護神。

☆「先祖の壁は死(終末)です」と、お内儀(監視、親衛隊)は言った。あの最初の門はとるに足りない守護神なんです。

今でしょう!

2013-03-26 07:03:01 | 日常
 井の中の蛙、井の広さに満足といった感じだけど・・・。
 物置状態だった二階の6畳、4.5畳の床がすっきりし、階下の6畳の和室は息苦しさから解放された。あとは、二階の6畳も押入れの不要物を一掃して・・・まだまだ続く片付け。一休みしたいところだけど。


 不要なものを捨てる、すごく簡単な作業。でも、なぜか大変。
 この葛藤は人から見れば笑止、本人ばかりは目を白黒の複雑極まるストレス・・・人生のページを引き裂いてゴミとして処分するのだから。忘れよう、忘れられない・・・波打つ感情に揺れながら選別していく。


 こんな作業に明け暮れる日々の切なさ・・・。


 どうかすると今の世の中医療も進み、長生きを余儀なくされる可能性がなくもない。そのことを想定すると、過去の中に埋もれ身動きできなくなってはいけないと激しい突き上げが自身の中に湧き上がる。シンプルに生き、シンプルに死んでいくためにも。


『今でしょう!(片付けを頑張るのは)』

 自分自身を叱咤激励している。

『セロ弾きのゴーシュ』39。

2013-03-26 06:53:48 | 宮沢賢治
 次の晩もゴーシュがまた黒いセロの包みをかついで帰ってきました。そして水をごくごくのむとをっくりゆうべのとおりぐんぐんセロを弾きはじめました。

 次の番はジ・バンと呼んで、字、番。
 黒いはコクと読んで、告。
 包みはホウと読んで、方。
 帰ってはキと読んで、記。
 水はスイと読んで、推。
 弾くはダンと読んで、談。

☆字(文字)の番(くみあわせ)で告げる方(方法)の記であり、推しはかる談(はなし)である。

『城』1224。

2013-03-26 06:31:21 | カフカ覚書
「あなたの願いどおりに、あるいは、あなたの気まぐれどおりにしてあげたいのは山々なんですが、その約束はできません。というのは、事態は急を要するのです。とりわけ、村長と談判してまずい結果になってしまいましたのでね」

 あるいは/oder→ode/荒れた、不毛の。
 村長/versteher→verstufe/第一段階、入門。

☆あなたには、ひどく荒れ(不毛の)どこまでも広々としていると思われますが、言い違いではありません。というのは事態は押し付けられたものなのです。とりわけ最初の門の談判が不満な結果になってしまいましたので。

あと少し・・・。

2013-03-25 07:08:09 | 日常
 片付け計画もあと一歩の所まで・・・安堵のためかどっと出た疲れ、疲労困憊の態。

 狭小の我家、何とかすっきり暮らしやすくを念頭に奮闘した結果、洋ダンス・ベビーダンス・棚・学習机2ヶ・長年敷いていたカーペット・おびただしい量の漫画本や百科事典その他を処分、衣料品の廃棄、CD、カセットなどの類・・・。
 捨てても捨てても出てくる紙類(老眼なので何が書いてあるか不明)、ファイルは、不燃なのか容器包装なのか・・・。

 ため息をつきながら迷いながらの作業。


 床はもちろん壁も戸も拭けば拭いただけ薄汚れが付着し、バケツはみるみる汚水になっていく。
 捨てかねたもの、必要なもの、まだまだ・・・。

「片付けは一年でも早く実行しないと、だんだん辛くなるわよ」先輩の言葉を噛み締めての今回の作業、ビフォアーアフターを写真に収めればよかったと思うくらいだけど、笑止!人から見たらさしたる変りはないかもしれない。


 和室の畳を新しくしたいけど、上質の畳表を交換することで譲歩。

 忙しなく片づけをしている。「家の建替え?・・・」「まさか(そんな余裕はありません)、違います(さらなる老いの準備です)」誰にも聞かれていないのに言い訳をしているおバカなわたし。

 息子たちが家を出てから十年・・・十年経ってやっと気持ちが動いたということかもしれない。

『セロ弾きのゴーシュ』38。

2013-03-25 06:57:46 | 宮沢賢治
 「出してやるよ、もう来るなよ。ばか」
 セロ弾きは扉をあけて猫が風のように萱のなかを走って行くのを見てちょっとわらいました。
それからやっとせいせいしたというようにぐっすりねむりました。

☆談(はなし)は、秘(見えないように隠している)の平(平等)である。
 普く潜む双(二つ)の考えが現れる。

『城』1223。

2013-03-25 06:21:38 | カフカ覚書
「わかりました」と、お内儀は言って、なにか破廉恥なことでも口にするかのように、顔を枕に押しあてた。「もし話をしたいというあなたの希望をわたしの力でクラムに伝えてあげることができたら、彼から返事がかえってくるまでは、自分勝手にはなにもしないと約束してくださいな」

 返事/Antwort→entwerten/無価値にする。

☆「わかりました」と、お内儀(監視、親衛隊)は言い、何か恥知らずなことでも言うように幻影のことを圧した。「もしクラム(氏族)を守り、先祖と相談できるなら、わたしが無価値にすると約束します。一存で企てることはしないで下さい。