続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

今朝の寒さ。

2014-01-11 06:45:23 | 日常
 最低気温を更新したと思われる今朝の寒さ・・・身体が硬直して血が巡らない。
 何か考えようとして、寒さを耐える以外の感情が湧き出てこない。

 豪雪地帯の寒さはこんなものではないはず、これくらいの寒さに脳天までしびれているようでは情けないと思いつつ、布団から出そびれていたら、玄関ドアの開閉の音がどこかで・・・(ああ、裏のYさんの早朝散歩だ)Yさんの日課に励まされて起床したわたし、それでもぶるぶる・・・「エアコンを点けろよ」と忠告されているのに、躊躇。(そのわずかの金額をあの世に持っていかれるわけでもないのに)


 家に閉じこもっていたので気づかなかったけれど、昨日は雪がちらついたという。(そういえばベランダの床に薄氷が張っていて滑りそうになった)

 健康ならばこの寒さも緊張感を生む刺激と感じるかもしれないけれど、体力の衰え烈しい最近のわたし、にっこり笑えない。
 冬の寒さにも負けない丈夫な身体・・・何とか持ちこたえているだけでも感謝しなくては!

 今年の目標もこの寒さに萎えて出てこない・・・その程度のやる気(口先だけ)なのかもしれない(笑止)
 何も浮かばないのなら、《家の掃除でもやったらどうなの》と、もうひとりのわたしが呟く。目標を考えるのはある意味現実逃避に近い、現実主義で行こう。

《そうだ! これが今年の目標・・・現実主義(というか、なるようななる)で行く》

『ポラーノの広場』206。

2014-01-11 06:23:56 | 宮沢賢治
「この春からかはるがはるかうやってみんなを集めて呑ませたんです。」
「その酒もなあ。」
「そいつは云ふな。さあ一杯やりませんか。」
「いゝえわたくしどもは呑みません。」
「まあ、おやんなさい。」〔以下二行分空白〕


☆悛(過ちを正す)終り(死)は曇(曇っている)。しかし手(方法)の薀(奥義)は逸(かくれている)。
 輩(列を成して並び)貪(むさぼっている)。
*救いを求めて貪(むさぼっている)の意。

『城」1501。

2014-01-11 06:01:55 | カフカ覚書
しかし、あなたは、それを拒絶なさった。でも、いまだってあなたにはこの道しかのこっていないでしょうよ。もちろん、きょうあんな真似をして、くらむに不意打ちをかけようとなさった以上、成功の見込みは、ずっとすくなくなってしまいましたがね。


☆あなたはしかしそれを拒絶なさった。でもいまだって残っているのは死ではなくこの道(方法)だけが残っているのです。もちろん、きょうの引証(証拠となる事実を挙げること)では、クラム(氏族)に不意打ちをかけようとした以上成功の見込みはずっと少なくなってしまいましたけどね。

ショート・ストーリー/B。

2014-01-10 07:02:01 | 日常
 Bは工場長の長男である。弟は大学の講師、妹は某交響楽団員に嫁いでいる。
「Bにもう少し才覚があったらなぁ」と、父親である工場長は嘆く。Bは頭のほうは少し足りないが、いつもニコニコして従順である。

 Bは前妻の息子で、弟や妹は後妻の子供であるゆえに正確も度量もまるで違い、欲というものが無い。
「大学の講師って言ったって薄給で無心ばかりだし、一流の楽団員というのはどうも付き合いに金がかかるらしくて、毎月相当な金額を送金してやっているんだ。Bだけだよ、金のかからないのは・・・」と、父は嘆く。

 小さな町工場の工員たちは工場の壁沿いに座り込んで冬なら日向ぼっこ、夏なら日陰で涼むといった具合。Bも並んで仲間たちと駄弁っていたら、隣接した工場の仲間が自分たちの休憩室に誘ってくれた。冷暖房の立派な部屋もさることながら、そのとき出されたお茶の美味さにBはひどく心を打たれた。


 継母はBのその願いを受けて、事務員にお茶のランクを上げてくれるように頼み込んだ。小さい頃から大人しく反抗すらもなく育った前妻の子の願いは何があっても叶えてやりたかった。
 けれど、冷たい返事、断固、ありえない話だと一笑に付されてしまった。
 というのはかつては同僚として、ここで働いていた仲間、彼女の出世は許せない。資産家の工場長夫人が何者ぞ・・・積年の恨みは強固であり、揺るぐことはなかった。


 Bが、その継母を慰めた話は切ない。

『ポラーノの広場』205。

2014-01-10 06:29:50 | 宮沢賢治
「いったい今夜はどういふんですか。」わたしはやっとたづねました。
「いゝや、山猫の野郎来年の選挙のしたくなんですよ。たゞで酒を呑ませるポラーノの広場とはうまく考へたなあ。」


☆魂の野(野原)である。
 燦(きらきら光る)平(平等)也。
 朗(曇りなく明らかな)の雷(神なり)という考えを潜ませて居る。
 死の度(悟りの世界、衆(人々)を呑/とりこむ黄壌(黄泉の国)の講(はなし)である。

『城』1500。

2014-01-10 06:09:16 | カフカ覚書
「それ、ごらんなさい、お内儀さん」と、Kは言った。「わたしに必要なのは、クラムのところへ行く道ではなくて、まず秘書さんのところへ行かなくてはならないじゃありませんか」
「わたしがあなたのためにひらいてあげようとおもったのは、その道なんですよ」と、お内儀は言った。
「クラムにたいするあなたの願いをとりついであげようと、午前ちゅうも申しあげたじゃありませんか。あれは秘書のモームスさんを通じてとりついであげるはずだったんです。

 ごらんなさい/sehen→Seher/予言者。
 ~さん/Frau→frei/自由。
 午前/Vormittag→Vermittler/仲介者。

☆「あなたは自由な言葉の予言者です」と、Kは言った。「わたしに必要なのはクラム(氏族)の所へ行く方法ではなく、禁錮の秘密の大群(大勢の死んだ人たち)の所へ行く方法です」 わたしがあなたのために開放てあげようとしたのはこの方法です」とお内儀(言葉)は言った。クラム(氏族)に対するあなたの願いを提案し仲介してあげようとしたのはその方法なのですよ。あれは秘密の大群(大勢の死んだ人たち)を通じて仲介するはずだったんです。

ショート・ストーリー/A。

2014-01-09 07:02:18 | 日常
 不意に夢の中に出てきた男がこちらを向いた。もうとっくにあの世の人で、存命中の彼を知っているわけでもない。
(なのになぜ?)

 一度だけ口を聞いたことがある。家の前を散歩して・・・散歩というより歩かなくてはという強迫観念めいた歩き方だったかもしれない。その彼に、
「お元気になりましたね」と、声を掛けたら、「いや、もうダメですよ」としわがれたような情けない言葉が返ってきた。
 彼が交通事故に遭い、歩けるまでに回復したのを知って声を掛けたのである。
 定年までわずかという時期であったけれど、退職。家の中で読書や書き物三昧の日々だったらしい。

 小さい頃から優秀だと自慢の息子は成人し職を得た後にも、溺愛してくれた母親を見放すことが出来ない。母の期待に副える妻の選択には苦悩したが幸い、それなりの女人に出会うことができた。さて安心したと思ったのも束の間、母親の嫁いびりが始まった。見て見ない振りを決めてはいたが、いよいよ苦悩した妻が家を出て帰って来なかった。
 夕刻には帰るはずなのに、7時になっても8時になっても帰らない。9時も過ぎ・・・10時になるかというときに玄関の戸が・・・思わずそっと開けた襖・・・妻である。

 妻である彼女からの話では「もう自殺しようと思って海岸べりを往復したわ、でも・・・。そうして帰ったら、夫の部屋の襖が10センチほど開いたの、それっきり、一言も無かったわ」

「お給料全部お姑さんに渡すのよ、わずかな小遣いで化粧品も買えなかったわ」とこぼした。

 男は長い間、息も詰まるような生活をしていたが、無事母親をあの世に届け(これからは!)と安堵した。しかし・・・母(姑)に鍛えられた嫁は想像以上に強く、妻の眼差しは、わたし(男)を素通りし、亡き姑に逆襲するかのように感じた。感じたに過ぎなかったのかもしれない。

 こんなものかと頭の中の朦朧を拭えないまま歩いたいたら、車に撥ねられたというざまである。

(家の周囲を散歩していたらしい男の姿は間もなく見ることが無くなってしまった。すでに三十年近い時間が経っているが、よもやその妻と親しくなろうとは、その頃には思いも懸けないことだった)


 学究肌のひたすら真面目だった男がもっと強かったら良かったのに・・・否、更なる悲劇を生んでいた可能性もある。
 男はあの世でどう思って居るだろう。

付記:妻の言い分はこうである「恋愛というものをしてみたかったわ」

『ポラーノの広場』204。

2014-01-09 06:42:30 | 宮沢賢治
「やい、ファゼーロ、うまいことをやったなあ。この旦那はいったい誰だい。」
「競馬場に居る人なんだよ。」

 旦那はダン・ナと読んで、談、納。
 誰はスイと読んで、推。
 競馬場はキョウ・メ・ジョウと読んで、教、目、常。
 居るはキョと読んで、巨。
 人はジンと読んで、神。

☆談(はなし)を納め、遂/やりとげるのは、教(神仏の教え)である。
 目(観点)は常に巨(大いなる)神である。

『城』1499。

2014-01-09 06:09:38 | カフカ覚書
「もちろんですよ」と、モームスは言って、得意そうに伏し目で左右を見わたしが、そこにはだれも見当たらなかった。「でなかったら、なんのためにわたしが秘書なんかつとめているのでしょう」

 得意そう/stolz→storen/乱す、妨害する。
 右/rechts→Leck/亀裂。
 左/link→ring/仲間。

☆「もちろんですよ」と、モームス(要因)は言った。妨害の沈んだような機関に仲間の亀裂を見たが、そこにはなにもなかった。「わたしは何のために、さもなくば秘密は何のためでしょう」

元気が一番。

2014-01-08 06:23:33 | 日常
 風邪をひいたようである。昨夜は三度も目が覚めてしまった。微熱があってうなされたのかも知れない、三度とも夢の途中。

 三度目の夢は、人に会う約束をしたけれど、体調も悪く時間もないので断りを入れようとしたけど電話番号が分からない(ああ、そうだ、携帯に入れてある)と思い、携帯を探したけれど見つからない。とにかく無い無いづくしで切羽詰って目が覚めたという具合。

 久しぶりに夢を見たと思ったらこんな悪夢で、がっかり。
(憑き物を落す)という考えもあるじゃないかと慰めてみる。

「今年は何を目標に」などという考えも定まらなかったのは、体調が思わしくなかったからで、呆けてしまったわけではないのかもしれない。体力低下は已む終えないとしても体調の低下は自己責任である。

《エイッ、風邪など一ひねりで撃退!》(風邪の峠は越したようである、こうしているうちにも気分は上向き→暗示療法) 
 
 
 自分であることの自覚を忘れずに、襟を正して、自由に自分を解放しよう。病は気から・・・病を征服するのは気概である。(とも言いきれないけれど)


 今年の目標は『元気に真面目に謙虚に行く』
 65才で無くなった亡母にとって67才は幻の時間である。心を開放し、時間の中を元気に闊歩したい。