続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『ポラーノの広場』379。

2014-06-27 06:35:30 | カフカ覚書
私は、店のなにかのぞきながら待ってゐました。いろいろな羽虫がほんとうにその火の中に飛んで行くのも私は見ました。


☆詞(ことば)を展(繰り広げ)、二つの有(存在)を注(書き記している)。
 翻(形を変えてうつす、つくりかえる)を、読むと、化(形、性質を変えて別のものになる)の注(かきしるしたもの)がある。
 秘(人に見せないように隠す)講(はなし)には、死が現れてくる。

『城』1665。

2014-06-27 06:08:21 | カフカ覚書
 Kは、ちょうど自分とフリーダのために洗面器をもってこようとおもっていたところだったが、女教師をあまり怒らせるのもまずいので、ひとまずこの意図をあきらめることにした。


☆ちょうど自分とフリーダ(平和)のために、この妄想を蔽おうと思ったところだったが、初心者をあまり刺激するのもまずいので、ひとまずこの目的を断念することにした。

これから・・・。

2014-06-26 07:04:29 | 日常
 何か考えていると、《あれから、すでに○○年》と過去からの時間に呆然とする。

 ずんと重い過去のデータは、悲喜こもごも雑多の思いがあるけれど、引きずられ、その中に沈み込んでしまってはいけない。新しい自分への挑戦、今日の自分は昨日の続きではないと言うくらいの覚悟を持ちたい。しかし、明らかに日々の積み重ねが明日へと自分を押し出すので、ほとんどの行為は繰り返されるのみである。


 こんな風に年を重ね、やがて・・・。

 何か自分を刷新するもの、他力本願で待っていては何も始まらない。(年寄りの冷や水)って、何だったろう。(こういうことか)と自問する。

(地道にね)と自分の中で声がする、(牛歩の歩み)それでいいじゃない。たとえどこかで道に倒れても、大いなる神さまが小さく肯いてくれたらそれでいいじゃないと、自分の中の誰かが言う。

 自分の地味で拙い仕事で自分を包みこみ、やがてその中で窒息してしまうようなことになっても本望じゃないと囁く声がする。


 これからのわたし、未知のわたし、それはやっぱり過去のデータの階段を自分の足で上っていくわたしでしかない。劣化していく身体は物理的現象だけど、前進していく精神はそれに同調する必要はない。

 繰り返される日常を侮ってはいけない。人に与えられた使命であり、試されているわたしの運命への挑戦である。これからもずっと、右往左往しながらも、自分流で行くしかないし、行かねばならない。

あの二人。

2014-06-25 06:43:59 | 日常
 あの二人は隣同士の主婦であり、どこへ行くにも一緒であることが多い。
 あの二人は二人組であって、三人組を許容するとは考えにくい。それほどに仲がいいというか二人一組の印象なので中に割って入ることは出来そうもない。そう思ってからでさえ、二十余年の月日が経つけれど、彼女たちの仲は、それより以前、ずっと昔からのお付き合いらしい。

 月曜日と木曜日には十時きっかりに並んで買い物に行く。A店はB店より遠いが、B店に行くらしい。しかもわざわざ遠回りの山越えで行くというから恐れ入る。そのうち更に遠くにC店という評判のスーパーが開店してからは、そこへも通うという。
 2キロ3キロは何でもない、むしろ歩くことが楽しいといった風情で二人はおしゃべりに花を咲かせながら陽気にわたしの家の前を通り過ぎて行く。


 今朝、雨戸を開けると二人は並んでウオーキング・・・。二人の家にはウオーキングマシンもあって、初台は疲弊し今は二台目だと聞いたのは、今から十年ほども前のこと。

 とにかく二人はよく歩く、決めたことはきっかり守り通すという信念が垣間見えるのは、二人に共通している。

 あるとき一人が言った。
「夫はね、九州の炭鉱で働いていて、その時も隣同士だったの。仕事(日産自動車)の関係でこちらに来て、後で彼女の旦那さんもこちらに誘ったの。だから、もうずっと昔からの付き合い」

 若いときから姉妹のようにしてきた二人、わたしも一緒に歩きたいけど、三人組にはなれそうもない。

『ポラーノの広場』377。

2014-06-25 06:34:01 | 宮沢賢治
それはあのセンダードの市の大きな西洋造りの並んだ通りに、電気が一つもなくて、並木のやなぎには、黄いろの大きなラムプがつるされ、みちにはまっ赤な火がならび、そのけむりはやさしい深い夜の空にのぼって、カシオピいアもぐらぐらゆすれ、琴座も朧にまたゝいたのです。


☆死の題(テーマ)は、済(すくい)の陽(ひかり)が殖えることである。
 蔽う二つを伝える記である。
 逸(隠して)蔽(見えないようにし)黙って記している。
 題(テーマ)の釈(意味を解き明かす)は、化(教え導く)真(まこと)也。
 金(尊い)座(星の集まり)は朗(くもりなくあきらか)である。

『城』1663。

2014-06-25 06:14:10 | カフカ覚書
いそいで平行棒と木馬を押してきて、それに掛けぶとんをかけ、小さな仕切り場所をつくった。そしてそのなかで子供たちにみられないようにして、服装をととのえることだけはできた。


☆大急ぎの小舟や、こちらへ転嫁された抵当、どちらも不和でいっぱいだったが、先祖の氏族の象徴を子孫が見ていたので、少なくともそれを引用することができた。

ひよっこ。

2014-06-24 06:53:34 | 日常
 あれもこれも、みんな過去のことになってしまった。未来に具体性はないけれど、過去には記憶されたデータがある。

 ふと過ぎる、期せずして面影が走る。(元気でいるだろうか)当時の空気、さざめく笑い、明日がどうなるかなんて分からないのに、ただ夢中に過ごした日々の連鎖。

 明方までかかって仕上げた仕事を会社に持参。偶然出会うしかない外注同士との語らい。場面は切れ切れに脳裏を過ぎる。
「わたしたちってどうなるのかしらね」
「忙しくしていればお金になるけど、仕事のないときは待ちぼうけ、一円の収入もないんだもの。何かしたいと思っても、いつ仕事が入るか分からないから予定というものが立てられないし、約束も出来ない。」
「ほんとうにね、使い捨てられるだけ」
「考えても仕方がないわ。何の保証もないから、身体だけでも気をつけましょうね」
「指一本だって怪我をしたら仕事に支障が出るもの」
 会社の隅でのひそひそ話。MさんとHさん、それにわたしの会話。
そこへ割って入ってきた先輩、
「何言ってんのよ、ひよっこのくせに!」と、嗤った。
「・・・」

 しばし呆然とするわたしたちに、主任のSさんは言った。
「あの人も可哀想なんだ・・・亭主はヤクザで、家でごろごろしているらしいよ」
「・・・」


「なんか、わたしたちって、可哀想な集団だね」と、Hさん。

 染色トレースの内職。近ごろはこんな仕事をしている人を見かけない衰退産業に属していたわたしの思い出。



『ポラーノの広場』376。

2014-06-24 06:45:39 | 宮沢賢治
 そこへ立って、私は、全く変な気がして、胸の躍るのをやめることができませんでした。

 立ってはリツと読んで、律。
 私はシと読んで、詞。
 全くはゼンと読んで、全。
 気がしてはキと読んで、記。
 胸はキョウと読んで、響。
 躍るはヤクと読んで、訳。


☆律(基準になる決まり)の詞(ことば)は全て変(うつりかわる)記(書き記す)であり、響(音が伝わる)で、訳(ある言語に言い換える)。