ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

バーナンキ発言、原油相場136ドルを好感、NYダウ152ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2008-07-09 09:38:42 | 経済学
 人間のからだと経済の動きには共通点が多い。特に相場の世界でそれが顕著に出る。からだの一ヶ所でも痛みがあるとからだ全体に力が出ない。名医かただの医者かは、目の前の医者が、痛みを取り除けるかどうか。しかも一刻も早く痛みを取り除けるかどうかで決まる。
病気になったのは自業自得であるが、好きで病気になったひとはひとりもいない。いったん病気になればその時から患者と呼び名が変わる。えらそうな口を利いていたひとも一端患者の立場になるととたんに弱気になる。特に相場の世界では不安心理がマイナスに働く。
不安が不安を呼び、治る病気も治らなくなることが多い。その意味から、痛みを取り除いてくれることに付け加えて、患者の不安心理を少しでも和らげてくれる医者は名医と呼ばれる資格があると思われる。
7月8日、米FRB(連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長がヴァージニア州アーリントンでの保険関係者の会合で演説し、「金融システムの将来のシヨックを取り除き、システム全体の安定には政府の介入も辞さない」と強いメッセージを送った。
ポールソン財務長官は、「株式市場をベアマーケットに追い込み、多くの金融機関の収益にダメージを与えた景気と金融両面の不安を取り除くために、議会が引き続き取り組んでいる」と演説した。
NY株式市場は、バーナンキ議長、ポールソン長官発言を素直に好感し、倒産がささやかれてこのところの株価が急落していたサブプライム関連銀行、FannieMae,FreddieMac株が反発した。関連のMBIA,Ambac株もつれ高した。それに刺激されたのか、NYダウは前日比152ドル、1.4%高、11,384ドルで取引された。
今朝のWSJ紙は、「少なくとも瞬間的に、痛みは和らいだ」と表現した。しかし、NY株のこの日の反発が持続的回復につながるかどうかについては疑問符をつけている。原油相場の2日続きの反落が投資家心理改善を助けた面が大きかったように思われる。
NY原油先物市場で、WTI相場が2日続きの大幅値下がりした。前日比バレル5ドル以上下げ、136ドルで取引された。イスラエルのイラン攻撃を材料に記録した145.29ドルの史上最高値を記録したが、イスラエル・イランが交渉入りで高値から6.4%値下がりした。
NY外国為替市場で、原油相場反落を好感、ドルが買い戻された、ただ、株価反発と比べれば戻りは鈍い。1ユーロ=1.5662ドル、1ドル=107.38円で取引された。為替市場は、直近の米住宅市場データを見極めたいとの空気が強いと今朝のWSJ紙は解説している。
日本はどうか。北海道洞爺湖サミットも本日閉会する。事務方は共同声明の作成に苦慮しているのであろう。気候変動(Climate Change)問題では、「2050年までに温室効果ガス排出量を半減する」と明記できないと福田首相としても政治的ポイントを稼げないだろう。
食糧価格が2倍3倍と高騰し飢えに苦しむ姿を指摘しながら、G8メンバーはイクラや高級料理でシャンパンを抜いていると英国の新聞が皮肉をこめて取り上げたという話がウエッブサイトに出ていた。サミットが所詮セレモニーであることを鋭く見抜いた記事である。
原油相場は一時的に調整を入れている。とたんにシートベルトを外したくなるのが患者の心理である。健康を失えば全てを失う。信頼出来る医者に恵まれぬ患者は不幸である。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする