今朝のWSJ紙は、北海道ルスツ発で、「G8首脳日本に到着」と第一報を載せている。ただ、WSJ紙は、冒頭、地球温暖化、原油高騰、ジンバブエ問題が討議されようと書いていた。ジンバブエの名前は日本の新聞には出ていない。ジンバブエは南アフリカ共和国の北に位置し、人権無視国家だとドイツメルケル首相が槍玉に挙げたとWSJ紙は紹介している。
地球温暖化問題については、米ブッシュ大統領は、「中国、インドが賛同しない取り決めは意味がない」と語っているから、今回のG8での成果は期待できないと切り捨てた。アメリカは中国とインドをダシに使い逃げた。アメリカがやる気がないのが丸見えだ。
地球温暖化問題では日本は「2050年までに温室効果ガスを半減する」で共同声明をまとめたいようだ。EUは、2020年までに目標を設定するよう日本よりはるかに積極的だ。米国はやる気がないから、結論は出ないだろうとWSJ紙は紹介している。
温室効果ガス削減問題は、「京都議定書」に始まったが、「京都」という冠を戴いた肝心の日本の態度が、煮え切らないから全く話しにならない。日本の電力会社が今から見えれば格安の石炭にウエートを移したことがCO2排出量を増やした結果、裏目に出た。
原油高騰については、WSJ紙は、世界最大の産油国、サウジアラビアが参加していない会議で、産油国に増産をG8が呼びかけても効果はないと突き放した。原油高騰は、投機資金を槍玉に挙げている。
しかし、運用資金の50%は欧米のインデックスファンドである。サブプライム問題救済のための急激な利下げで、ドルからユーロへ、株から商品市場へ運用資金の流れが変わった。自業自得である。
自業自得ということでは、米国が農民票を獲得するために、食料のトウモロコシからエタノールへの転換を農業法修正で国ぐるみで応援した。農家や農産物関連企業は大儲けしているが、食糧の国際相場は2倍3倍と急騰した。エンゲル係数の高い国は生きられない。
開発途上国の中には、エンゲル係数が7割とか8割と高い国が多い。飽食大国でありながら、日本のエンゲル係数は22%と低い。ピンと来ない。しかし、米以外の食糧のほぼ100% 輸入している。卑近な話、日本が中国に食糧を止められたらどうなるか。生存出来ない。
原油や食糧高騰を議論するG8サミットに中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカが参加していないことに対して非難の声が高まっているとWSJ紙は紹介している。
WSJ紙は、日本は2万人の警官を動員した。サミット開催中、会場上空にF15戦闘機を飛ばしてパトロールすると皮肉たっぷりに報道している。
日曜日夕刻、福田総理とブッシュ米大統領の共同記者会見の様子がテレビで生中継された。日本人の記者は拉致問題について質問した。ブッシュ大統領は、自分の娘をさらわれた母親の気持ちは十分わかっていると拉致問題を無視していないと強調した。福田首相は気候変動(Climate Change)に対する日米の方向は合って来ている。さらに、「拉致問題と北朝鮮の核問題は共に重要で切り離せない。米大統領も理解を示している」と答えていた。
WSJ(ウオールストリートジャーナル)紙はアメリカの新聞である。鵜呑みに出来ない。しかし、日本のメディアと読み比べするのも一興と凝りもせずWSJ紙を愛読している、(了)
地球温暖化問題については、米ブッシュ大統領は、「中国、インドが賛同しない取り決めは意味がない」と語っているから、今回のG8での成果は期待できないと切り捨てた。アメリカは中国とインドをダシに使い逃げた。アメリカがやる気がないのが丸見えだ。
地球温暖化問題では日本は「2050年までに温室効果ガスを半減する」で共同声明をまとめたいようだ。EUは、2020年までに目標を設定するよう日本よりはるかに積極的だ。米国はやる気がないから、結論は出ないだろうとWSJ紙は紹介している。
温室効果ガス削減問題は、「京都議定書」に始まったが、「京都」という冠を戴いた肝心の日本の態度が、煮え切らないから全く話しにならない。日本の電力会社が今から見えれば格安の石炭にウエートを移したことがCO2排出量を増やした結果、裏目に出た。
原油高騰については、WSJ紙は、世界最大の産油国、サウジアラビアが参加していない会議で、産油国に増産をG8が呼びかけても効果はないと突き放した。原油高騰は、投機資金を槍玉に挙げている。
しかし、運用資金の50%は欧米のインデックスファンドである。サブプライム問題救済のための急激な利下げで、ドルからユーロへ、株から商品市場へ運用資金の流れが変わった。自業自得である。
自業自得ということでは、米国が農民票を獲得するために、食料のトウモロコシからエタノールへの転換を農業法修正で国ぐるみで応援した。農家や農産物関連企業は大儲けしているが、食糧の国際相場は2倍3倍と急騰した。エンゲル係数の高い国は生きられない。
開発途上国の中には、エンゲル係数が7割とか8割と高い国が多い。飽食大国でありながら、日本のエンゲル係数は22%と低い。ピンと来ない。しかし、米以外の食糧のほぼ100% 輸入している。卑近な話、日本が中国に食糧を止められたらどうなるか。生存出来ない。
原油や食糧高騰を議論するG8サミットに中国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカが参加していないことに対して非難の声が高まっているとWSJ紙は紹介している。
WSJ紙は、日本は2万人の警官を動員した。サミット開催中、会場上空にF15戦闘機を飛ばしてパトロールすると皮肉たっぷりに報道している。
日曜日夕刻、福田総理とブッシュ米大統領の共同記者会見の様子がテレビで生中継された。日本人の記者は拉致問題について質問した。ブッシュ大統領は、自分の娘をさらわれた母親の気持ちは十分わかっていると拉致問題を無視していないと強調した。福田首相は気候変動(Climate Change)に対する日米の方向は合って来ている。さらに、「拉致問題と北朝鮮の核問題は共に重要で切り離せない。米大統領も理解を示している」と答えていた。
WSJ(ウオールストリートジャーナル)紙はアメリカの新聞である。鵜呑みに出来ない。しかし、日本のメディアと読み比べするのも一興と凝りもせずWSJ紙を愛読している、(了)