前日152ドル上げたNYダウは、翌日の7月9日、早くも236ドルの下げである。前日の上げは金融(Finantial)セクターが牽引した。この日は金融セクターの値下がりがリードしてNYダウを引き下げた。
Finantial(金融)、Fuel(燃料)、Food(食糧)という3つのFが相場の世界の表舞台に登場しない日はない。洞爺湖サミットでも3つのFに振り回された。これといった成果も出ず閉幕した。これからの10年、20年、いやさらに先々まで、3つのFが、我々の身近な生活にも毎日のように付きまとってくるだろう。
日常の生活に密接不可分な問題であるにもかかわらず、相場の話をすると、日本人は嫌がる人が多い。相場というとすぐに投機だと受け止める。怖いもの、敬して遠ざけるものとの認識が強い。相場とはものの値段のことである。ものの値段は需要と供給で決まる。
金融の世界とは、お金の世界と置き換えてもいい。お金の世界では、供給が需要を上回り、俗に言う金余りの状態にあるといわれている。日本で生活しているとドル札を受け取る店はまずない。香港へ行けば香港ドルは当然として、米ドルその他外国の通貨で物が買える。
現在の金余りはドルの金余りと置き換えれば分かり易い。なぜ石油を筆頭に燃料が上がるのか。ドルの価値が特に対ユーロで落ちたからである。この傾向はサブプライムローン問題解決にテコずり米国が短期の政策金利を5.25%から一気に2.0%まで引き下げる過程で頂点に達した。
原油相場は4~5年前はバレル20ドル前後だった。1年前の元旦、原油は50ドルだった。いま多少ぶれがあるが、バレル140ドルである。わずか1~2年の間に2倍、3倍になった。食糧相場急騰も原油急騰のグラフと重ねると同じ動きをしており、2倍3倍に値上がりした。
この日のNY株式市場では、ダウ採用30銘柄の企業も値下がりしたが、Intel(-5.3%),Oracle(-2.2%),Google(-2.3%)などナスダック採用銘柄の下げがきつく、ナスダック総合指数は2.6%値下がりした。金融株の値下がりにハイテク株の値下がりが加わった背景は米国景気の先行きが怪しくなってきた。その恐怖感が売りを呼んだと今朝のWSJ紙は解説している。
重篤の金融セクターの治療を任せられたドクター・バーナンキが、昨日、演説し、金融不安を鎮めるためあらゆる措置を講じると演説したあと、投資家に安心感が広がり金融セクターの株価が反発した。ところが、そこまで金融セクターは重篤なのかと怖れを増幅させた。その結果、一日後、売りを浴びた。医者の処方が信用出来なくなることほど怖いものはない。
今朝のWSJ紙は、米FRBのバーナンキ議長は、インフレ対策を懸念しての利上げではなく、景気浮揚のため追加利下げするとの一部の専門家の見方を紹介している。
NY外国為替市場で、ドルは、対ユーロ、円、英ポンドいずれも値下がりした。ECBのトリシエ総裁が7月9日、フランス、ストラスブルグで演説し追加利上げを示唆した。米国が追加利下げ、ECBは追加利上げする。ペナントレースでゲーム差がさらに拡大する。
原油、為替、金利の3点セットに加えて3つのF、すなわち金融、燃料、食糧の3点セットを学校でも家庭でも、日本の未来を託された子供達に是非、教えておいて欲しい。(了)
Finantial(金融)、Fuel(燃料)、Food(食糧)という3つのFが相場の世界の表舞台に登場しない日はない。洞爺湖サミットでも3つのFに振り回された。これといった成果も出ず閉幕した。これからの10年、20年、いやさらに先々まで、3つのFが、我々の身近な生活にも毎日のように付きまとってくるだろう。
日常の生活に密接不可分な問題であるにもかかわらず、相場の話をすると、日本人は嫌がる人が多い。相場というとすぐに投機だと受け止める。怖いもの、敬して遠ざけるものとの認識が強い。相場とはものの値段のことである。ものの値段は需要と供給で決まる。
金融の世界とは、お金の世界と置き換えてもいい。お金の世界では、供給が需要を上回り、俗に言う金余りの状態にあるといわれている。日本で生活しているとドル札を受け取る店はまずない。香港へ行けば香港ドルは当然として、米ドルその他外国の通貨で物が買える。
現在の金余りはドルの金余りと置き換えれば分かり易い。なぜ石油を筆頭に燃料が上がるのか。ドルの価値が特に対ユーロで落ちたからである。この傾向はサブプライムローン問題解決にテコずり米国が短期の政策金利を5.25%から一気に2.0%まで引き下げる過程で頂点に達した。
原油相場は4~5年前はバレル20ドル前後だった。1年前の元旦、原油は50ドルだった。いま多少ぶれがあるが、バレル140ドルである。わずか1~2年の間に2倍、3倍になった。食糧相場急騰も原油急騰のグラフと重ねると同じ動きをしており、2倍3倍に値上がりした。
この日のNY株式市場では、ダウ採用30銘柄の企業も値下がりしたが、Intel(-5.3%),Oracle(-2.2%),Google(-2.3%)などナスダック採用銘柄の下げがきつく、ナスダック総合指数は2.6%値下がりした。金融株の値下がりにハイテク株の値下がりが加わった背景は米国景気の先行きが怪しくなってきた。その恐怖感が売りを呼んだと今朝のWSJ紙は解説している。
重篤の金融セクターの治療を任せられたドクター・バーナンキが、昨日、演説し、金融不安を鎮めるためあらゆる措置を講じると演説したあと、投資家に安心感が広がり金融セクターの株価が反発した。ところが、そこまで金融セクターは重篤なのかと怖れを増幅させた。その結果、一日後、売りを浴びた。医者の処方が信用出来なくなることほど怖いものはない。
今朝のWSJ紙は、米FRBのバーナンキ議長は、インフレ対策を懸念しての利上げではなく、景気浮揚のため追加利下げするとの一部の専門家の見方を紹介している。
NY外国為替市場で、ドルは、対ユーロ、円、英ポンドいずれも値下がりした。ECBのトリシエ総裁が7月9日、フランス、ストラスブルグで演説し追加利上げを示唆した。米国が追加利下げ、ECBは追加利上げする。ペナントレースでゲーム差がさらに拡大する。
原油、為替、金利の3点セットに加えて3つのF、すなわち金融、燃料、食糧の3点セットを学校でも家庭でも、日本の未来を託された子供達に是非、教えておいて欲しい。(了)