NY原油先物相場が、7月23日、前日比3.98ドル、3.1%下げ、バレル124.44ドルで取引を終了した。テレビ東京の7月23日の夜の番組で、さるアナリストが原油はバレル100ドルまで下がると予測していた。
原油相場は昨年1月バレル50ドルだった。その時点では、原油が100ドルをあっさり突破して147ドルの高値をつけると予測した人はいなかった。上がり始めると高値を唱える。下がり始めると100ドルまで下がると予測する。予測ほどアテにならぬものはないが、先物相場は、リスクを最小限に食い止めるための人間のささやかな知恵だから責められない。
話は飛ぶが、小学校で原油相場をどのように子供達は先生に教えられているのだろうか。中学でも高校でもそれは同じである。おそらく2年前、3年前のデータが教科書に載っているだろうから自分が仮にいま教師ならどのように教えたらいいのか、迷うだろうと思う。
小麦の国際相場が2割、3割値上がりしても大変なことだが、現実は2倍、3倍だから、大変なことが起こっている。トウモロコシも小麦と同じで2倍、3倍値上がりしている。タマゴの値段がワンケース30円値上げされると昨日新聞に出ていたがその程度の値上げでは現実の商売としては成り立たない。小出し、小出しの値上げでは必ず行き詰るだろう。
原油相場がここへきてなぜ値下がりしているのか。今朝のWSJ紙によると米EIA(エネルギー省)が、ガソリン在庫が7月18日末データで予測の20万バレル増が280万バレルへ積みあがっていると発表したことが影響したと報じていた。
ここ数週間、ナイジエリアでのストライキ、米国イランとの核協議が不調に終われば原油供給不足が起こると先高感を煽っていた。これらの地政学的リスクが緩和したことに加えて、昨日発表された米FRBがまとめたベイジュブックで6月、7月と連続して米国経済がスローダウンしているとの指摘から米国の原油消費が減ると腹を決めたのかもしれない。
NY原油相場(WTI)は124ドルまで値下がりしたが、金、プラチナ、銀も値下がりした。金相場は一時970ドル近くまで戻していたが7月23日は917ドルまで下げた。プラチナも一時2100ドル台まで戻していたが今朝は1742ドルである。
今朝の読売新聞に石油連盟会長の天坊昭彦氏(出光興産社長)が、「高騰が続いていた原油相場の終わりの始まりだと考えている」と指摘したと出ていた。経営の第一線で陣頭指揮を取る当事者の発言だからヘタな評論家の言葉より迫力がある。
相場の世界は水鳥の世界とよく似ている。鳥は本も読まない。携帯電話で振り回されてもいない。しかし、エサがもらえるとなると飛んで来る。エサにありつけないと知ると断りなく飛び去る。エサを水と置き換えてもいい。水が切れれば命が切れる。
NY外国為替市場で、ドルが買い戻され、1ユーロ=1.5676ドル、1ドル=107.93円で取引された。10年物米国債が値下がりし、利回りは年4.16% 台まで戻している。NYダウは気迷い感が漂う中、前日比29ドル高、11,632ドルで取引を終了した。
岩手で震度6強の地震が発生した。電気はとめられないからということで原発運転は継続するそうだが大事に至らねばいいがと心配だ。何が起こるかわからないのが相場である。しかし一番予測がつかないのがひとの命である。「命あっての物種」と言うではないか。(了)
原油相場は昨年1月バレル50ドルだった。その時点では、原油が100ドルをあっさり突破して147ドルの高値をつけると予測した人はいなかった。上がり始めると高値を唱える。下がり始めると100ドルまで下がると予測する。予測ほどアテにならぬものはないが、先物相場は、リスクを最小限に食い止めるための人間のささやかな知恵だから責められない。
話は飛ぶが、小学校で原油相場をどのように子供達は先生に教えられているのだろうか。中学でも高校でもそれは同じである。おそらく2年前、3年前のデータが教科書に載っているだろうから自分が仮にいま教師ならどのように教えたらいいのか、迷うだろうと思う。
小麦の国際相場が2割、3割値上がりしても大変なことだが、現実は2倍、3倍だから、大変なことが起こっている。トウモロコシも小麦と同じで2倍、3倍値上がりしている。タマゴの値段がワンケース30円値上げされると昨日新聞に出ていたがその程度の値上げでは現実の商売としては成り立たない。小出し、小出しの値上げでは必ず行き詰るだろう。
原油相場がここへきてなぜ値下がりしているのか。今朝のWSJ紙によると米EIA(エネルギー省)が、ガソリン在庫が7月18日末データで予測の20万バレル増が280万バレルへ積みあがっていると発表したことが影響したと報じていた。
ここ数週間、ナイジエリアでのストライキ、米国イランとの核協議が不調に終われば原油供給不足が起こると先高感を煽っていた。これらの地政学的リスクが緩和したことに加えて、昨日発表された米FRBがまとめたベイジュブックで6月、7月と連続して米国経済がスローダウンしているとの指摘から米国の原油消費が減ると腹を決めたのかもしれない。
NY原油相場(WTI)は124ドルまで値下がりしたが、金、プラチナ、銀も値下がりした。金相場は一時970ドル近くまで戻していたが7月23日は917ドルまで下げた。プラチナも一時2100ドル台まで戻していたが今朝は1742ドルである。
今朝の読売新聞に石油連盟会長の天坊昭彦氏(出光興産社長)が、「高騰が続いていた原油相場の終わりの始まりだと考えている」と指摘したと出ていた。経営の第一線で陣頭指揮を取る当事者の発言だからヘタな評論家の言葉より迫力がある。
相場の世界は水鳥の世界とよく似ている。鳥は本も読まない。携帯電話で振り回されてもいない。しかし、エサがもらえるとなると飛んで来る。エサにありつけないと知ると断りなく飛び去る。エサを水と置き換えてもいい。水が切れれば命が切れる。
NY外国為替市場で、ドルが買い戻され、1ユーロ=1.5676ドル、1ドル=107.93円で取引された。10年物米国債が値下がりし、利回りは年4.16% 台まで戻している。NYダウは気迷い感が漂う中、前日比29ドル高、11,632ドルで取引を終了した。
岩手で震度6強の地震が発生した。電気はとめられないからということで原発運転は継続するそうだが大事に至らねばいいがと心配だ。何が起こるかわからないのが相場である。しかし一番予測がつかないのがひとの命である。「命あっての物種」と言うではないか。(了)