池の中で羽を休めていた水鳥がイランの連日のミサイル発射訓練で再び飛び立った。NY原油先物市場で、WTI相場が急反発、バレル5ドル以上上げて141ドル台で取引された。原油反発に促されるように金相場が値上がりしトロイオンス942ドルで取引された。
NY株式市場では、米住宅ローン会社のファニーメイ、フレディマックは「事実上破産状態にある」との一部アナリストの情報で急落した。ただ、引けにかけて石油関連銘柄の買いから持ち直し前日比81ドル高,11229ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、バーナンキ米FRB議長が米国の金融不安を繰り返し指摘したことからはじめドルが売られたが、1ユーロ=1.5784ドル、1ドル=107.05円と小動きに終始した。債券相場は小幅値上がりし、10年物国債利回りは3.80台へ低下した。
ECBは利上げ必至、米国の利上げは遅れる。英国中央銀行は、7月10日、年5.0%据え置きを決めたが相場利上げされると専門家は予測していると今朝のWSJ紙端的していた。米10年物利回りが一時の4,1%台から3.8% へ下がったことが利下げ期待を示唆している。
米国の経済指標としては、6月の米小売店売り上げに今のところ低下は見られない。新規失業保険申請件数もわずかながら減少した。金融セクター、特に住宅ローン会社の破綻話が現実味を帯びてきたから米国は利下げが近いとシグナルしていると市場は判断した。
原油相場の反発は、イスラエル・イランの休戦話を買いかぶったからだろう。ミサイル訓練再開とナイジエリアの武装勢力の攻撃で日量60万~100万バレル減る。さらに中長期的には原油の供給不安が付きまとっているから、中国、インド買いが相場を支えるだろう。
IEA(国際エネルギー機関)が2008年の世界の原油需要は日量8,685バレル、細かい話ながら予測を0.1%上方修正し,年ベースでは前年比1.0%増と7月10日発表した。オリンピックを控えて中国が備蓄を増やしているとレポートしている。
このところ、世界景気の後退から、世界の石油需要の減少を危惧する見方が増えてきている。その理由の一つに、開発途上国の政府の石油補助金を減らし、その結果、石油の小売価格が上がる。庶民レベルでの買い控えが起こる。需要減退で価格は崩落するとの指摘である。
ただ、インド政府は6月に政府補助を10%削減すると発表した。予想外に小幅である。中国も補助を減らしたと伝えられるが、IEAの先の発表によれば、2008年の中国の石油消費は前年比5.6%増加する。石油に対する根強い需要は続くと見ているのであろう。
洞爺湖サミットが閉幕し、北海道にもようやく静寂が戻ったことであろう。基本的な問題解決はできなかったが、問題点の指摘では十分な成果が上がったと思われる。原油も大事だが,食糧問題の深刻さは原油の比ではないことも共通の認識になったと伝えられる。
日本はどうか。のど元過ぎれば熱さ忘れる。日本人は宴が終われば全て忘却の彼方である。同じパターンを今回も、凝りもせず繰り返すだろう。日本人は過去に拘らず水に流すことをよしとするところがある。これは優れた資質である。しかし、物の値段、特に、食糧の値段が2倍、3倍と急激に居所を変えている中、飽食大国ニッポンとして留意が必要であろう。
不要なものは捨てる。今日できることは明日に延ばさない。健康管理にはコストをかける。赤信号の時は我慢してでも渡らない。自らに言い聞かせて今日も元気で一日送りたい。(了)
NY株式市場では、米住宅ローン会社のファニーメイ、フレディマックは「事実上破産状態にある」との一部アナリストの情報で急落した。ただ、引けにかけて石油関連銘柄の買いから持ち直し前日比81ドル高,11229ドルで取引を終了した。
NY外国為替市場では、バーナンキ米FRB議長が米国の金融不安を繰り返し指摘したことからはじめドルが売られたが、1ユーロ=1.5784ドル、1ドル=107.05円と小動きに終始した。債券相場は小幅値上がりし、10年物国債利回りは3.80台へ低下した。
ECBは利上げ必至、米国の利上げは遅れる。英国中央銀行は、7月10日、年5.0%据え置きを決めたが相場利上げされると専門家は予測していると今朝のWSJ紙端的していた。米10年物利回りが一時の4,1%台から3.8% へ下がったことが利下げ期待を示唆している。
米国の経済指標としては、6月の米小売店売り上げに今のところ低下は見られない。新規失業保険申請件数もわずかながら減少した。金融セクター、特に住宅ローン会社の破綻話が現実味を帯びてきたから米国は利下げが近いとシグナルしていると市場は判断した。
原油相場の反発は、イスラエル・イランの休戦話を買いかぶったからだろう。ミサイル訓練再開とナイジエリアの武装勢力の攻撃で日量60万~100万バレル減る。さらに中長期的には原油の供給不安が付きまとっているから、中国、インド買いが相場を支えるだろう。
IEA(国際エネルギー機関)が2008年の世界の原油需要は日量8,685バレル、細かい話ながら予測を0.1%上方修正し,年ベースでは前年比1.0%増と7月10日発表した。オリンピックを控えて中国が備蓄を増やしているとレポートしている。
このところ、世界景気の後退から、世界の石油需要の減少を危惧する見方が増えてきている。その理由の一つに、開発途上国の政府の石油補助金を減らし、その結果、石油の小売価格が上がる。庶民レベルでの買い控えが起こる。需要減退で価格は崩落するとの指摘である。
ただ、インド政府は6月に政府補助を10%削減すると発表した。予想外に小幅である。中国も補助を減らしたと伝えられるが、IEAの先の発表によれば、2008年の中国の石油消費は前年比5.6%増加する。石油に対する根強い需要は続くと見ているのであろう。
洞爺湖サミットが閉幕し、北海道にもようやく静寂が戻ったことであろう。基本的な問題解決はできなかったが、問題点の指摘では十分な成果が上がったと思われる。原油も大事だが,食糧問題の深刻さは原油の比ではないことも共通の認識になったと伝えられる。
日本はどうか。のど元過ぎれば熱さ忘れる。日本人は宴が終われば全て忘却の彼方である。同じパターンを今回も、凝りもせず繰り返すだろう。日本人は過去に拘らず水に流すことをよしとするところがある。これは優れた資質である。しかし、物の値段、特に、食糧の値段が2倍、3倍と急激に居所を変えている中、飽食大国ニッポンとして留意が必要であろう。
不要なものは捨てる。今日できることは明日に延ばさない。健康管理にはコストをかける。赤信号の時は我慢してでも渡らない。自らに言い聞かせて今日も元気で一日送りたい。(了)