ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

NY原油バレル120ドル、米金融不安再燃、NYダウ224ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2008-08-08 10:34:36 | 経済学
3日連続で下げていたNY原油〈WTI〉先物相場が、8月8日、一時前日比2%上げ、121.78ドルまで上げたあと、120.02ドルで取引を終了した。カスピ海バクーからトルコ・シーハンへつなぐパイプラインが5週間止まるとの情報を受けて供給不安が背景にあると今朝のWSJ紙は解説している。
原油相場のこのところの急落で、余剰資金が原油はじめ商品相場から株式へ流れたとはやしていた。その舌の根も乾かぬ8月8日、NY株式市場では、世界最大の保険会社AIG株が三期連続赤字発表のあと売られ前日比18%値下がりした。NYダウは前日比224ドル、1.9%下げ、11,431ドルで取引を終了した。
AIG株の大幅下げは、住宅ローン会社に対する損失補てんが背景にある。サブプライムローン問題の解決には時間がかかると再三指摘されている。しかし、あらためてAIGの決算が発表されると恐怖感から売りが殺到する。アメリカンエクスプレスがクレデットトラブル多発を嫌気して前日比4.2%値下がりしたこともNYダウを引き下げた。
NYダウ下落には、ウオルマート株が8月の売り上げ減予測で前日比6.3%値下がりしたことも影響した。米労働省が、失業保険申請件数が6年ぶりの高い水準まで上昇したことが米チエーンストア業績悪化懸念を生んだようだ。
NY外国為替市場では、ドルが対ユーロ、対円共に買われ、1ユーロ=1.5322ドル、1ドル=109.41円で取引された。ユーロ売りにはECB(欧州中央銀行)、イングランド銀行が、それぞれ4.25%、5.0%と据え置きを決めたことが一方的なドル売りの流れを抑えている。
英国が政策金利据え置きを決めた背景には7月の英国住宅価格が過去最大幅で下げたという発表も影響している。英ポンドは1.9429ドルで取引された。米ドルはアメリカの北の隣国カナダドルでも値上がりして、1ドル=1.0525カナダドルで取引された。南の隣国メキシコペソも1ドル=9.9900ペソへ対ドルで値下がりした。
米国経済は依然として悪い。ところがヨーロッパと比べればベターだという認識が出てきているとFXSolutinsアナリスト、Joseph Trevisani氏のコメントをWSJ紙は紹介した。
ECBのトリシェ総裁が、会合の後の記者会見で、賃金上昇圧力が高まっているとしてインフレ懸念を繰り返し指摘したが、「金融不安がヨーロッパにおける成長リスクになるかももしれない」と発言したことがユーロ売りを連想したと今朝のWSJ紙は解説している。
近くの喫茶店にほぼ日参している。ところが為替も金利も話題にまず出てこない。日本はほぼ100%資源を外国から輸入している。多くの商品が外貨建てだから為替レートがドルに対してもユーロに対しても安くなればそのまま生活にはねかえってくる。その実感が日本人にまるで欠落している。そういう教育を子供の頃から受けていないからだろうと想像する。
株式市場の話などは当然出てこない。年金の話は出る。経済の話はよくわからないという人も結構多い。その点一国の総理大臣と同じだから驚くべきことでないかもしれない。経済の話が分からなくとも首相が務まる。日本はまだゆとりがあると思い込んでいるのだろう。
経済とからだは共通点が多い。自分だけは病気にならないと思っている。経済も自分にかかわりない話と思っている人が多い。原油、為替、金利の3点セットに注目して欲しい。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする