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信頼感指数の予想外の低下で、NYダウ47ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-30 11:18:50 | 経済学
9月29日のNYダウは、上げてはじまったが、9月の消費者信頼感指数が、8月の54.5から53.1へ低下、さらにアナリスト予測の57を大きく下回ったことから、風船の空気が抜けたように値を下げ、前日比47ドル安、9,742ドルで取引を終了した。

WSJ紙のSaraMurray記者は、コンフェレンスボード調べの信頼感指数が予想外に低下したことで、いまなお米国経済は、fragile状態にあることを強く印象付けたと記事に書いた。壊れ物、割れ物の荷物にはFragile(フラジャイル)のラベルを張るから分かり易い。

同じ日、7月のS&Pケース・ケースシラ―住宅価格指数が前月比1.6%増加した。昨年同月と比べれば13.3%安い。ただ、値下がりのスピードは鈍化してきている。20地区のうち18地区で値上がりした。今回の金融危機は住宅バブル崩壊が引き金で起こった。その意味では住宅価格の上昇は好材料である。

ところが、ダラスス連銀のFishier総裁は、住宅減税に支えられた結果であり、住宅市場の回復は本物でない。Fishier総裁は、住宅減税をprosthese(義歯・義足)という言葉で表現した。米住宅市場は自分の足で歩いていない。自分の歯で食べていないと言いたいのだろう。

米国の消費者に弱気が浸透しているのは、高い失業率、信用収縮、給料が上がらないからだ。今までのところ企業業績には改善は見られる。企業トップは、売り上げは改善すると見ているが、新規の設備投資を始めた企業家は極めて少ないと先のMurray記者は書いた。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介したブルームバーグは、丁度一年前の9月29日、NYダウは前日比777ドルの大暴落をした。今日の47ドル安は大したことではない。しかし、消費者信頼感指数の予想外の低下は投資家を弱気にさせたと解説していた。

NY外国為替市場では、前日のドル買い戻しの流れを受けて、1ドル=90.03~06円、対ユーロでも、1ユーロ=131.35円~40円と円高にブレーキがかかった。先の先は分からないが、今の段階で、我先に円をどんどん買っていく環境でないことに気づいたのだろう。

欧米人の行動パターンを、水鳥だと思うとすぅーと頭に入って来るケースが多い。ある意味では、欧米人の方が、日本人よりはるかに日々真剣に生きているからだろう。今朝のNYダウの値下がりは、アクセルを踏む時期はまだまだ先だと思い直したのかもしれない。

米国経済は回復の過程にあることは紛れもない事実だが、壊れやすい状態が続いている。米国の住宅の値段は上がったが、それは減税という義足の助けのお陰である。自分の足で歩ける状態まで米国経済は回復していない。水鳥がNYダウから学べと教えてくれる。(了)

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