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ドルは胡散臭い通貨か?ドル売り続く(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-23 10:32:12 | 経済学
子供の頃お医者さんに行くと、体温計をわきの下に挟む。脈を取る。目を見る。ア―ンと口を開けさせ、のどの左右を手でおさえ口の中の様子を医師は見ていた。今は頭から検査である。データも大事だが、患者の目を見て、触診しない。医師は基本を忘れておられる。

原油・為替・金利3点セットを、懲りもせず観察している。3点セットで見ておれば、経済の動きが、全て分かると言わないが、経済の兆候を知る上で、結構参考になることが多いと常々、思っている。

9月22日のNY外国為替市場で、ドルが対ユーロで、ここ9ケ月で最低の1ユーロ=1.4822
ドルで取引された。対円ではドルは、1ドル=91.18円と様子見している。アジア開銀が、今年のGDPを3.3% から3.9% へ上方修正したことがドル売りを加速させたようだ。

ここ数日のWSJ紙を読んでいると、米ドルのキャリートレードという言葉が目立つようになった。かってキャリートレードと言えば、金利の安い円を借りてそれを売り、金利の相対的に高い通貨を買う動きと決まっていた。それが今ドル・キャリートレードである。

FRB(米連邦制度理事会)のバ―ナンキ議長は、この1年間で新たに1兆2,000億ドル
(約110兆円)を発行した。オバマ大統領は先日バ―ナンキ議長再任を早々と決めた。今回の金融危機は底なし沼だと認め、ドル札を天井知らずに刷り続けると水鳥は嗅ぎ付けた。

余談ながら、最近の日本人の変化をひとつ挙げろといえばそれは匂いに対する感覚が麻痺したことである。人間臭いという言葉が日本では死語になった。嗅覚をなくせば生き物は生きられない。親が臭いからいやだ、汚い仕事は嫌いだと言うから子供をダメにさせた。

9月22日、NY金先物相場がオンス1,014ドルを付けた。銅もアルミもスズも値上がりした。NY原油(WTI)は再びバレル72ドルを付けた。ブラジルの株価が14ケ月来の高値を更新した。ドルを売って、ドル以外の通貨やリスク資産に走った結果である。

今朝のWSJ紙は、米FOMCの会合もG20の結果も待たずに、ドルは対スイスフランで売られたと特記していた。アメリカの低金利は当面続くと読んだのであろう。胡散臭いという言葉も死語になったがドルは、胡散臭い通貨だと世界各国で思われ始めた証拠だろう。

オバマ大統領は、環境問題で危機感を訴えたが、温室効果ガス削減で具体的発言をしなかった。各国が失望していると、NHK/BS「ワールドニュース」で伝えていた。リップサービスと思うが、中国の温家宝首相の方が精一杯踏み込んだ発言をしていた。ただ米国も中国も輪転機を回し続けている点では同じ穴のムジナであることを忘れてはなるまい。(了)

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