(学校で教えてくれない経済学)
米FOMC(連邦公開市場委員会)は、9月23日、政策金利を現行のゼロから0.25%での据え置きと1.25兆ドル(約100兆円)の住宅ローン担保証券の政府買い取りを来年の3月まで延長することを決め、併せ、8月に決めた米国債3000億ドルの政府購入を今年10月で打ち切ると発表した。
NYダウは、FOMCの発表を好感し、10,000ドルまであと100ドルに迫った。ところが、①FRBの景気見通しは楽観的であるとの見方が台頭したこと、②米エネルギー情報局がアメリカの原油・ガソリンの在庫が共に増加したとの発表のあと原油(WTI)相場がバレル68ドル台まで急落した。
これを受けて、エネルギー株売りが先導して、利益確定の売りが出た。その他の銘柄にも連鎖反応が起こり、ほぼ全面安になり、前日比81ドル安い9,748ドルで取引を終了した。今朝のWSJ紙は、ダウ採用銘柄のJPモルガン株3%、キャタピラー、シスコシステム、ファイザ―が2%以上値下がり、NYダウの大幅値下がりに影響したと解説していた。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介するブルームバーグの番組で、出演したあるトレーダーが、「米政府は金融の量的緩和政策の一環として、現在保有する2兆ドルの住宅ローン担保証券を年内にさらに6,000億ドル追加購入を決めている」と指摘していた。
今回米FRBは、声明文で景気は底を打ったと認識した。しかし、現実の対策としては、①ゼロ同然のレベルに金利を据え置く期間を「ある一定期間延長する(for a extended period)」、②金融の量的緩和政策をさらに拡大を確認した。ドル札を増刷するのであろう。
今朝のNHK・BSで、ロシア国営テレビのニュースとして、「ドルの値下がりが続いている。ルーブルが対ドルで1ドル=30ルーブルまで値上がりした。原油相場は値下がりしている。ルーブルは1ドル=33ルーブル程度が妥当である」とのコメントを紹介していた。ドルの値下がりに当惑しているロシアの姿を垣間見た思いで、興味深く拝見した。
世界からさまざまなニュースがNHK国際部に毎日入って来るだろう。ただ流すのでなく、あらかじめ選択したものをNHKのスタッフが翻訳する。それを大急ぎで、限られた時間の中で、何を流し、何を没にするかを決めることは、大変な作業であろうと感心している。
今朝の「おはよう世界」では、EUが緊急議会を開き、G20で高額ボーナス制限ほか金融規制に対するEU方針を決めたとドイツテレビを紹介していた。その中である議員が、金融危機を非難して「酔っぱらいのパイロットはいらない」という言葉が印象に残った。米FRBは信頼できるのか。第2、第3のバブルの再来だけは避けなければなるまい。(了)
米FOMC(連邦公開市場委員会)は、9月23日、政策金利を現行のゼロから0.25%での据え置きと1.25兆ドル(約100兆円)の住宅ローン担保証券の政府買い取りを来年の3月まで延長することを決め、併せ、8月に決めた米国債3000億ドルの政府購入を今年10月で打ち切ると発表した。
NYダウは、FOMCの発表を好感し、10,000ドルまであと100ドルに迫った。ところが、①FRBの景気見通しは楽観的であるとの見方が台頭したこと、②米エネルギー情報局がアメリカの原油・ガソリンの在庫が共に増加したとの発表のあと原油(WTI)相場がバレル68ドル台まで急落した。
これを受けて、エネルギー株売りが先導して、利益確定の売りが出た。その他の銘柄にも連鎖反応が起こり、ほぼ全面安になり、前日比81ドル安い9,748ドルで取引を終了した。今朝のWSJ紙は、ダウ採用銘柄のJPモルガン株3%、キャタピラー、シスコシステム、ファイザ―が2%以上値下がり、NYダウの大幅値下がりに影響したと解説していた。
今朝のNHK・BS「おはよう世界」が紹介するブルームバーグの番組で、出演したあるトレーダーが、「米政府は金融の量的緩和政策の一環として、現在保有する2兆ドルの住宅ローン担保証券を年内にさらに6,000億ドル追加購入を決めている」と指摘していた。
今回米FRBは、声明文で景気は底を打ったと認識した。しかし、現実の対策としては、①ゼロ同然のレベルに金利を据え置く期間を「ある一定期間延長する(for a extended period)」、②金融の量的緩和政策をさらに拡大を確認した。ドル札を増刷するのであろう。
今朝のNHK・BSで、ロシア国営テレビのニュースとして、「ドルの値下がりが続いている。ルーブルが対ドルで1ドル=30ルーブルまで値上がりした。原油相場は値下がりしている。ルーブルは1ドル=33ルーブル程度が妥当である」とのコメントを紹介していた。ドルの値下がりに当惑しているロシアの姿を垣間見た思いで、興味深く拝見した。
世界からさまざまなニュースがNHK国際部に毎日入って来るだろう。ただ流すのでなく、あらかじめ選択したものをNHKのスタッフが翻訳する。それを大急ぎで、限られた時間の中で、何を流し、何を没にするかを決めることは、大変な作業であろうと感心している。
今朝の「おはよう世界」では、EUが緊急議会を開き、G20で高額ボーナス制限ほか金融規制に対するEU方針を決めたとドイツテレビを紹介していた。その中である議員が、金融危機を非難して「酔っぱらいのパイロットはいらない」という言葉が印象に残った。米FRBは信頼できるのか。第2、第3のバブルの再来だけは避けなければなるまい。(了)