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口では騙せてもが目は騙せない:バーンナンキ口先介入は本心か(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-10 08:16:42 | 経済学
バ―ナンキ米FRB議長が、「米国景気が持ち直せば、利上げの必要があるだろう。」と語った後、ドルがドル以外の全ての通貨に対してわずかであるが値上りしたと米国時間10月9日朝のWSJ紙電子版に出ていた。

ドルは、1ユーロ=1.4785ドルから1.4767ドルへ、1英ポンド=1.5991ドルから1.6082ドルへ、1ドル=88.70円から88.43円へそれぞれ値上がりした。ドルは主要6通貨バスケット指標に対して75.917から76.054へ戻した。年初から6.4% ドルは値下がりしている。

バ―ナンキ議長は、「厳しい雇用情勢が依然として続いており、(実質ゼロ金利の)金融緩和を長い期間継続する」と語った。にもかかわらず、ヘッジファンドは、ドル売りに傾けていたポジションをドル売りからドル買いへ微妙にシフトした結果がドル相場の反発となったとWSJ紙は書いていた。

先般、政策金利を0.25%上げて年3.25%としたオーストラリアでは、豪ドルが発表後3.6%上昇、14ケ月振りの高値を更新したとWSJ紙は書いている。ドル安を止めるには利上げは効果的である。ドル安は輸入インフレをもたらす。そんなことは百も承知で、バ―ナンキは口先介入した。バ―ナンキのジェスチャーに、ここは騙されてはなるまい。

目は口ほどにものを言うということわざがある。いくら口先介入しても目は正直だ。どんな顔をしてバ―ナンキ議長がFRB内の会合で喋ったのか顔が見たい。口でどんなに厳しいことを言っても目は笑っていたのではないか。言葉には騙されるが目はなかなか騙せない。

NY株式市場は、3月を底に40%以上値上がりした。これは米FRBが2兆ドル(約180兆円)のバランスシート赤字を出してまでマネーサプライを増加した結果である。4日間休んだ後の上海株価指数が5%近く上昇した。中国政府が54兆円の景気対策と金融緩和との合わせ技で、必死にかじ取りを切り替えた成果が株価にも反映してきているのであろう。

先日、アメリカの経済金融専門ニュースのブルームバーグに出演したさるアナリストが、「お金は唸るほど持っている。しかし、株で火傷をした投資家があつものに懲りてナマスを吹く状態にある」と話していた。
 
溜まりに溜まったお金の一部が金相場を過去最高値まで引き上げた。原油在庫が増加して、一時バレル60ドル割れもありうるとの言われていたNY原油(WTI)相場がバレル72ドル台まで戻してきた。行き場のない投機資金が相場を支えていることを示している。

失業者が増え続ける中で、実態経済を無視したバブル仕掛人は、米FRBかもしれない。(了)

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