ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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ドル安進みNY金1,055ドル、NYダウ61ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-10-09 09:07:09 | 経済学
ドル下落が止まらない。韓国、台湾、フィリピン,タイ、インドネシアそれぞれの中央銀行は自国通貨売り・ドル買い介入を継続していると今朝のWSJ紙は報道していた。ドルの反面教師の金相場がトロイオンス12.10ドル高、1,055.40ドルと過去最高値を更新した。

欧州中央銀行(ECB)は、10月8日、政策金利を現行の年1.0%に据え置き、カバードボ
ンド(債券)を買い入れる量的緩和政策を継続すると発表した。イングランド銀行(英国
中央銀行)も政策金利を現行の年0.5%据え置くと発表した。金融緩和継続を天下に示した。

政策金利を0.25%引き上げた豪州では、金利差拡大で豪ドルが買われ、2008年8月以来の
最高値を更新、1豪ドル=0.9090米ドルで取引された。NZドルも豪ドルにつれて値上がり
08年7月来の高値を更新した。リスクマネーが米ドル以外の通貨へ我勝ちに殺到している。

ニュージーランドのBill English財務相は、「NZドルは過大評価されている。政策金利は据え置く」とロンドンでの記者会見で答えたとWSJ紙は紹介していた。通貨高はインフレリスクを抑えるが輸出にブレーキをかける。輸出頼みのタイ、韓国がドル買い介入を継続しているが、ドル安の流れが余りにも急激なことに対する警戒感の表れであろう。

米国の10月3日締めの新規失業申請件数が、33,000件減の521,000件と予測の54万件を下回ったこと、減ると見ていた米小売高が0.1%と小幅だが増えた。その結果、米ドルを売り、米国以外の国の通貨や株式への資金の流れが加速した。ブラジル株は、14ケ月来の高値を更新、通貨レアルが上げ、16年のオリンピック開催国に決まって以降加速化している。

10月14日付けのニューズウイーク日本版最新号は、「ブラジルの五輪力」のタイトルでブラジル躍進の過程と問題点も併せ紹介している。ブラジルに自信を付けたきっかけは07年に海面下7000メールのプレサル岩塩層下の埋蔵量800億バレルの巨大油田発見である。

しかし、同誌は「国家が牛耳る石油大国のワナ」と題して、「大油田の発見はいいことばかりではない。外国から殺到する資金が通貨を暴騰させる危機をはらむ。かってのオランダ、直近ではオイルブームに沸いたナイジエリアがそうだ。ベネズエラは石油会社を国営化して国内の貧困はむしろ悪化した」と警告している。ブラジル奢るなかれと言うのである。

ドルは対6主要通貨指数で下げ、過去3年で12%下落した。しかしドル安を歓迎するかのように8日のNYダウは米国の30年物住宅ローン金利が4.7%へ下がったこととぺロス下院議長が住宅減税継続を示唆したことを材料に前日比61ドル高9,786ドルで取引を終えた。

円はドル88.40円ユーロ130円で小動きだった。税金浪費の介入だけは止めて欲しい。(了)

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