ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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バ―ナンキもトレシも同じ穴の狢か(学校で教えてくれない経済学)

2010-05-27 07:01:09 | 経済学
「イタリア、スペインが、財政赤字削減策を次々発表している。彼らは格付け会社が政府発行のソブリン債の格下げを恐れている。慌てて宿題を先生に出す出来の悪い子供のようだ」とフランステレビF2ブリュツセル駐在記者の言葉を「おはよう世界」が流していた。

元々出来の悪い子供が先生にいい点数をもらおうと一夜漬けで準備しても成功するためしがないではないかと突き放したところがフランス人記者らしい。

出来の悪い生徒がいるお陰で、クラス(ユーロ)全体の平均点が下がる。優等生(ドイツ)からみればヘッジファンドは金融市場のバイ菌である。ドイツが提案した金融規制法案は、バイ菌を殺そうとして抗生物質を投与するようなものである。良いバイ菌も悪いバイ菌も殺してしまう。ユーロ相場そのものを殺してしまう怖さが十分理解されていない。

人間は浅知恵だから抗生物質を使う。サバンナではライオンもチ―タ―も群れ全体を食べ尽くしたりしない。ところが人間は食べ尽くしてしまう。その結果、群れ全体(ユーロ)を殺してしまう。ユーロ相場が下げ止まらないのはそのためだろう。

出来の悪い子供も出来の良い子供も同じ屋根の下にユーロを作った。統一通貨ユーロの元に安い金利で南ヨーロッパの国々は巨額の借金を重ねた。返済が出来ないことを承知で貸した米国のサブプライムローンと本質的には同じである。ユーロ安は起こるべく起こった。

米国議会で金融改革法案が現在、上院と下院の間ですり合わせが行われている。ホワイトハウスもこれに一枚加わっている。結果オムニバスのような法案が出来上がるであろう。SEC(米証券委員会)が辣腕シャピロー委員長のもとに、ゴールドマンサックス相手に捕物劇を演じている。しかし、中間選挙を秋に控えた政治ショ―に終わるのではないか。

現在、FRBバ―ナンキ議長が来日している。日銀で講演して、中央銀行はどこまでも中立でないといけないと語った。バ―ナンキ議長は、大恐慌のニの舞だけは何が何でも避けたい。ペーパーマネーを青天井で印刷した。問題金融機関、問題企業を救済した。金融トップのゴールドマンサックスは巨額の利益を上げた。GMでさえ黒字転換した。議会、ホワイトハウス、FRB一体となって救済劇を演じた。その張本人がバ―ナンキ議長である。

ECBもFRBも似たもの同士だ。ユーロの番人のECB(欧州中央銀行)のトレシ総裁は、出来の悪い生徒が作ったソブリン債を中身精査せずに担保に認め、それぞれの中央銀行に同額のユーロを貸与することを約束した。トリシエもバ―ナンキも同じ穴の狢である。

表門は厳しくしているが裏門から出来の悪い子供を入れている事を忘れないことだ。(了)。

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