ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

下げ相場の時はなにもしないことが一番です。ギリシャ不安でNYダウ347ドル安

2010-05-07 09:12:59 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



人間がやっている事だと思うと、なぜ?となるが、水鳥だと思えば、なんの不思議もない。水鳥の羽音に驚くという言葉がある。川辺に立って水鳥の行動を眺めていると教えられることが結構多い。餌場を探すときは、一羽、また二羽と上空を旋回しながら河面に慎重に降りてくる。ところが飛び立つときは、あっという間にいなくなる。

6日のNYダウの347ドル下げ、コンピューターミスとその後発表されたが、一時1万ドルを割った。ユーロが一時、1ユーロ=1.15ドルまで下げた。原油(WTI)先物相場は、一時、バレル76ドルまで下げた。90ドル原油をはやす声もあったが予測は見事はずれた。

一方、安全資産への避難先として金が選ばれ、オンス1,207ドルまでへ値上がりした。債券相場も避難先に選ばれ米国債が急騰、10年物国債の利回りは3.40%台まで急落した。一時は4%飛び台に乗せていた。これまた様変わりである。

日本円とスイスフランがこの日、安全資産として選ばれた。6日のNY外国為替市場で、日本円が対ドルで買われ、一時、1ドル=87円台まで値上がりした。スイス銀行がユーロ買いを一時停止したと伝えられ、対ユーロで、スイスフランが過去最高値を更新した。

日本円は特に対ユーロで買われ、一時、1ユーロ=110円近くまで値上がりした。丁度一年前の5月に欧州旅行する機会があったが、手数料込みで1ユーロ=160円だったから様変わりである。アメリカは大西洋を挟んではいるが、欧州とのつながりは極めて強い。死者まで出したギリシャでの暴動に特に敏感に反応する。狼狽売りが当分続くかもしれない。

ECBトレシ総裁は、記者会見の席上で、「ECBはギリシャ、ポルトガル、スペンインの国債を買う予定はない。」と発言した。先日、格付け内容関係なしにギリシャ国債を担保に融資するとECBが決めたばかりである。トレシ総裁としては、ギリシャ不安を引き金にして、ドミノ倒しになればユーロ相場のさらなる暴落を懸念した。ところが、結果は逆で、ユーロ相場は、トレシ総裁発言後。下げ幅を拡大したとWSJ紙は書いていた。

「沈黙は金、雄弁は銀」という言葉がある。広辞苑によれば、「西洋のことわざ。沈黙の方が雄弁よりも説得力がある。口をきかぬが最上の分別。」と出ていた。相場が下がりたがっているときは、下手な言質(げんち)は無用であることを過去の歴史が教えている。

40年近い昔の話である。東レの輸出織物の第一線で活躍されていた八並さんという方がおられ、いろいろなことを教えていただいた。「下げ相場の時はなにもしないことが一番なんです。」という言葉が今も強く印象に残っている。水鳥は一端は飛び立つ。餌場には必ず戻ってくる。餌場を提供できるかどうかが決め手となる。今、日本の力量が問われている。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする