ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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スぺイン財政削減計画発表とIBM業績好転期待からNYダウ148ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2010-05-13 09:14:30 | 経済学
「ユーロ壊滅」という言葉がニューズウイーク誌日本版最新号の表紙を飾っていた。駅の売店で売っているが、何人の日本人が手にとって読むのであろうか。近くの喫茶店では、スポーツ紙は据え置いたが、一般紙は一紙のみになった。当然ながらニューズウイーク誌は置いていない。当のニューズウイーク誌の身売り話も出ているから生き残りは大変だ。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」を見ていたら、パリの街中で安売りの露天商が急増、通行の障害にまで発展していると伝えていた。ロシアのメドベージエフ大統領が、トルコを訪問、ビザの相互発給と原発建設に同意文書を交換した二ュ-スを紹介していた。特にロシアは南米、インド、そして今回のトルコと、矢継ぎ早に連携強化の動きを見せている。

スペインetvは、スペイン政府が公務員給給与の5%カットと年金支給年次延長を含む緊縮予算案を発表した。労働組合は猛反発した。スペイン経団連は賛成の意向のようだと伝えた。スペイン政府は、ギリシャと同じテツを踏まないようにしたい。しかし、切られる立場の特に公務員にとっては絶対許せないということになるのであろう。

先のニューズウイーク誌で、ロバート・サミュエルソン氏(同誌コラムニスト)は、「先進国は高齢化が進む中、税収基盤で支えきれないほどの手厚い社会保障を国民に約束している。その結果が政府債務の膨張だ。政治家は国民の反発を怖れ、状況が極度に悪化しない限り、社会保障給付の削減に手をつけない。そこで、変革を突き動かすきっかけとして危機が必要になる。」と書いていた。2つのことがいま正にギリシャで起こっている。

二-アル・ファーガソン(ハーバード大学歴史学部教授)は、危機という意味の英語のcrisisの語源は「病気の分岐点」を意味するギリシャ語のkrisisだと「ユーロが終わる日」のタイトルで、二ュ―ズウイーク日本版最新号掲載論文の冒頭に紹介している。同教授は、「ユーロが独り立ちするのか,神聖ローマ帝国の現代版程度で終るのか。寄せ集めに過ぎない通貨統合は遅かれ早かれ崩壊する。」とユーロをバッサリ切り捨てていたのが印象に残った。

12日のNY株式市場は、スペインの財政削減計画の発表とIBMが2015年業績予想を上方修正したニュースを好感して、前日比148ドル高、10,896ドルで取引を終了した。シカゴ日経先物指数もつれて値上りしたとNHK/BS「おはよう世界」(経済情報)で紹介した。

米ブルームバーグ二ュ-スはNYダウが、先日の急落分を取り戻した。NY金先物相場が、一時オンス1,249ドルと過去最高値を更新した。金鉱株の値上がりがNY株価を押し上げたと解説していた。NY外国為替市場では、1ドル=93円台へドルが回復した。一方、ユーロは1ドル=117円台で低迷している。人民元切り上げも迫っている。為替相場は日本人の財布の紐にも直接間接影響する。特に日本の政治家に適切な行動を切に願う次第だ。(了)

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