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ギリシャ不安からユーロ1.30ドル割れ、NYダウ225ドル安(学校で教えてくれない経済学)

2010-05-05 09:24:54 | 経済学
「野生動物を餌付けすると狂います。」と大阪茨木市在住の作家の佐藤眞生さんから昨日いただいたメールにあった。ECBの資金供給の担保として、ギリシャ国債格付けを中身に関係なしに受け入れるとECBトリシエ総裁が4日記者会見で話した。

トリシエ総裁は、ECBの厳格なルールは変更しないと再三確認していた。それをあっさり撤回した。明らかにルール違反である。野生動物(相場)は、サバンナ(市場)で、自然治癒力を前提に培われた一定のルールに従い生存している。相場も生き物である。自然の摂理に逆らうと狂う。自然治癒力を失うと人間の体も病気になる。全て同じである。

5月4日付けのWSJ紙は、今回のECBの決定のあと、ドイツ国債10年物スプレッド(利回り格差)は先週末の6.60ポイントから6.21ポイントへ縮小した。しかし、「モラルハザードの問題は深刻だ。目先はいい。長期的な問題が生じる。ギリシャに認めてポルトガルは認めないと言うわけにはいかなくなった。」とアナリストは指摘していると紹介した。

EU、IMFは3年で1,100億ユーロをギリシャに融資することを決めた。ゴールドマン・サックス、エコノミスト、ErikNielson氏は、「3年で最低でも1,500億ユーロの資金供給を必要としている。12ケ月以内に償還を迎える国債だけで、1,200億ユーロをギリシャは必要としている。ギリシャは破たんする。」と語ったと、4日付けのWSJ紙は紹介した。

4日の欧州株式市場は、ギリシャ株の8.5%値下がりを先頭に,ドイツ、フランス、イタリア、イギリスなど軒並み2%以上値下がりした。4日のNY外国為替市場では、ユーロが年初来6.5%安の 1ユーロ=1.2981ドルまで急落したとCNNテレビは報じていた。

伝染病のように恐怖心が大西洋を渡り、NY株式市場は、NYダウ、ハイテク株価指数ナスダック、S&P500種平均いずれも2%以上値下がりした。NYダウは一時280ドル近く値下がりした。あと持ち直したが、前日比225ドル安、10,926ドルで取引を終了した。

NY原油(WTI)先物相場がバレル82ドル台まで急落した。NY株安、ユーロ安、ヨーロッパ経済の混乱長期化懸念から需要減少と見た投資家が売りに出た。中国政府の金融引き締め懸念から、上海株価が1.2%以上値下がりしたこともマイナスに働いた。中国需要減退懸念は、金、銀、銅、プラチナなどにも波及したと今朝のCNBCテレビが報じていた。

日本のテレビは、昨晩から鳩山首相のなりふり構わぬ沖縄お詫び行脚を報じている。ブラウン首相も失言を詫びたが、詫びて事がすむほど生き物の世界は甘くない。トリシエECB総裁はサバンナの掟を破った。ユーロの歯止めない下落に敢えてボタンを押した。生き物の世界は友愛だけで生きられない。日本の首相に国益という考えがない証であろう。(了)

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