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ESM(欧州安定メカニズム)早期実施かと伝えられユーロ安小休止(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-10 11:15:12 | 経済学
ホルムズ海峡をイランが封鎖すれば現在バレル112ドルのブレントオイルは150~200ドルへ急騰するとの専門家の見方が10日付けのCNBC MorningAsia電子版に出ていた。ただ、アメリカが直ちに出撃するのでイランは2週間以上は持ち堪えられないだろう。可能性は少ないと書いていた。ホルムズ海峡を1500万バレル/日の原油が運ばれている。ホルムズ・封鎖というニュ-スが流れただけで、ブレントオイルは寄り付きで25ドル高になるとディーラーは話したと書いていた。9日のNY原油(WTI)はバレル25セント安、101.31ドル、ブレントオイルは同112ドルで取引されたと「ワールドWaveMorning」(経済情報)が伝えていた。

ホルムズ海峡封鎖となればロシアも黙っていないだろう。今朝の「ワールドWaveMorning」で、ロシアRTRは、ホルムズ・封鎖の関連二ユースはなかった。ロシア空母がシリアに寄港したと伝え、シリア駐在ロシア大使が「(寄港は)地域の安定のため」と発言した。ロシア空母はシリア寄港後、地中海中部での演習を拡大する予定だとRTRは伝えた。ロシアは国連安保でもシリアを支援している。ロシアは隣国イランとは、核開発問題でも緊密な関係にある。EUのイラン原油禁輸制裁措置も当然関心事であろう。ロシア空母のシリア寄港は底流ではホルムス海峡封鎖とも当然、連動しているのであろう。

一方、「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「NY株式市場は、はじめイタリア大手銀行の増資拡大の報をうけて安く始まったが、ESM(欧州安定化メカニズム)の早期実施に向けて検討されることが、9日のメルケル・サルコジ会談で決まったと伝えられた後安心感が広まり、NYダウは先週末比32ドル高、12,392ドルまで戻した。NY外国為替市場も、はじめ欧州ソブリン危機を嫌気してユーロ安が進んだが、先の独仏首脳会談での進展を材料に対円で1ユーロ=98.06~18円までユーロが買い戻された」などと解説していた。

9日付けのWSJ紙電子版は、「メルケル、サルコジ、ギリシャに圧力」と題する記事を書き「ギリシャが財政規律を守り、自ら財政赤字削減を一刻も早く実行することが大前提である。EUとIMFからの援助や50%借金棒引き措置もギリシャが約束を実行しない限り先に進めない」とメルケル首相は語った。ただ、同電子版は、民間金融機関との間で50%棒引きの話を詰めているが、取り決め後ギリシャ経済が悪化、50%棒引きでも不十分であると関係者は語っていると書いていた。

9日のメルケル・サルコジ会談で、EU新条約が早ければ2月中にも成立すると共同記者会見で述べられた。ところがWSJ紙電子版では、ドイツ銀行は、英国が参加しない新協定には参加の意志は全くないと語ったと書いていた。サルコジ仏大統領は仏大統領選挙を5月に控えている。足元の景気回復を最優先せざるを得ないため歯切れが悪い。財政規律を厳しくすると景気回復の足を引っ張るからだろう。しかし、メルケル首相は「ユーロを維持し同時に強い、近代的な、競争力あるヨーロッパを実現するためにも、確固たる金融システムの確立と経済成長の両立を望んでいる」と語ったとWSJ紙は紹介していた。

先週のWSJ紙記事を読んでいたら、マイナーのチームがメジャーでプレー出来るはずがないとギリシャを酷評していた。少し古いが昨年9月7日号の「ニューズウイーク日本版に「ユーロは、ギリシャという田舎の危機にも耐えられない。ウエストバージニア発のドル危機のようなものだ」と書いていた。しかし、ESM(欧州安定化メカニズム)は、現在あるEFSF(欧州金融安定化基金)を機能拡大した欧州版IMFである。当初、2014年実施で予定していた。それを昨年末の欧州首脳会談で2013年からと前倒しした。それを9日の独仏首脳会談でさらに繰り上げると決めたことになる。メルケル首相の本気度が伝わった。日本ではホルムズ海峡もそうだが、欧州危機問題を誰が対応しているのだろうか。(了)

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