(学校で教えてくれない経済学)
隣国台湾で14日予定の総統選挙で現政権党、国民党主、馬英九氏と対抗馬の民進党、学者、本省人、女性候補の蔡英文氏と緊差のレースを展開していると「ワールドWaveMorning」(世界の扉コーナー)で紹介していた。いまのところ中国政府は表向き静観している。内心は馬英九氏当選を期待していると伝えられる。台湾財界は現政権を支持している。このところの貧富格差拡大で蔡候補が肉薄したと伝えられる。
今回の選挙は総統選と同時に議会選挙も行われる。国民党は議席を失う可能性があるが多数を占めることは変わらない。選挙区と比例でどのような結果が出るか併せ注目している。仮に蔡英文氏が勝利しても、5~10年先を展望しても中台関係、アジア太平洋関係で大きな変化は起こらないだろうなどと出演した東京大学大学院、川島真準教授が解説していた。
選挙関連では、アメリカ大統領選での共和党予備選で、ニューハンプシャ―州で大差で勝ち、次のサウスカロライナ州でも優位を維持していることから、オバマ大統領に対抗できるという点でほぼロムニー氏で決まりだとの見方が増えて来たと今朝放送の米ABC,米CNNが共に解説していた。誰がアメリカの大統領になっても同じという冷めた見方が日本にはある。しかし、連日、「ワールドWaveMorning」が伝える共和党の予備選の様子を見ていると、誰をアメリカの大統領にするかでアメリカ人が命がけだと教えてくれる。
今朝の「ワールドWaveMorning」ではフランスF2が、シリアでフランス人記者が爆弾テロに巻き込まれ死亡したニュースを詳しく伝えた。一方、イラン核開発チームリーダーの32歳の学者が爆弾テロで殺害されたニュースをドイツZDFが伝えていた。イスラエルとアメリカが犯行に関与したという憶測が流れている。イスラエルからはコメントは出ていない。クリントン米国務長官は「アメリカは一切関与していない」と直ちに声明を出していた。
イラン核開発ではイランからの原油輸入禁止という制裁措置をEUが決め、ガイトナー米財務長官を北京へ派遣して中国政府要人と会見した様子をご当地中国とドイツ、フランス、香港、シンガポール各局が伝えていた。中国は首を縦に振らなかった。10日付けのWSJ紙によれば、日本政府はイランからの原油輸入を減らさないと政府筋は語っていると書いていた。日本は原油の10%をイランから輸入している。原発が期待できないから原油のナマ焚き発電する度合いが益々高まっている。アメリカから圧力を掛けられても、おいそれとイラン原油輸入禁止要請に日本政府も応じられないだろう。
欧州金融危機も日本経済にユーロ安という目に見える形で影響している。ドイツZDFはイタリア、モンティ首相がメルケル詣した時の様子を伝えていた。ドイツに見放されたらイタリアの命はない。メルケルさんに、「イタリアはよくやった」と褒められて、恥も外聞もなく相好を崩して、共同記者会見に臨むモンティ首相の顔をアップで写していた。欧州金融危機については、近着のニューズウイーク誌日本版が『「絶望」のユ―ロ、命がけの終盤戦へ』と厳しい記事を掲載していた。日本では厳しさを肌で感じている人は少ない。
11日のNY株式市場は、欧州危機が相変わらず重しとなって、前日比13ドル安、12,449ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、1ドル=76.89~91円、1ユーロ=97.69~75円、NY原油(WTI)は在庫増を嫌気、バレル100.87ドル、NY金は1,639度へ小幅上げた。今朝の「モーニングサテライト」に出演した堀古英司氏は「NY株価は1月は例年高い。10~12月の米企業決算を見てみたい」と珍しく慎重にコメントしていた。同氏ほどのアメリカ通でも先が読み切れないのであろう。ドイツのGDPが2012年は、2011年の3%増から1%増へ減速するとの見方がある。ドイツがこけるとEUも成り立たない。最後は経済が決める。金の切れ目が縁の切れ目である。(了)
隣国台湾で14日予定の総統選挙で現政権党、国民党主、馬英九氏と対抗馬の民進党、学者、本省人、女性候補の蔡英文氏と緊差のレースを展開していると「ワールドWaveMorning」(世界の扉コーナー)で紹介していた。いまのところ中国政府は表向き静観している。内心は馬英九氏当選を期待していると伝えられる。台湾財界は現政権を支持している。このところの貧富格差拡大で蔡候補が肉薄したと伝えられる。
今回の選挙は総統選と同時に議会選挙も行われる。国民党は議席を失う可能性があるが多数を占めることは変わらない。選挙区と比例でどのような結果が出るか併せ注目している。仮に蔡英文氏が勝利しても、5~10年先を展望しても中台関係、アジア太平洋関係で大きな変化は起こらないだろうなどと出演した東京大学大学院、川島真準教授が解説していた。
選挙関連では、アメリカ大統領選での共和党予備選で、ニューハンプシャ―州で大差で勝ち、次のサウスカロライナ州でも優位を維持していることから、オバマ大統領に対抗できるという点でほぼロムニー氏で決まりだとの見方が増えて来たと今朝放送の米ABC,米CNNが共に解説していた。誰がアメリカの大統領になっても同じという冷めた見方が日本にはある。しかし、連日、「ワールドWaveMorning」が伝える共和党の予備選の様子を見ていると、誰をアメリカの大統領にするかでアメリカ人が命がけだと教えてくれる。
今朝の「ワールドWaveMorning」ではフランスF2が、シリアでフランス人記者が爆弾テロに巻き込まれ死亡したニュースを詳しく伝えた。一方、イラン核開発チームリーダーの32歳の学者が爆弾テロで殺害されたニュースをドイツZDFが伝えていた。イスラエルとアメリカが犯行に関与したという憶測が流れている。イスラエルからはコメントは出ていない。クリントン米国務長官は「アメリカは一切関与していない」と直ちに声明を出していた。
イラン核開発ではイランからの原油輸入禁止という制裁措置をEUが決め、ガイトナー米財務長官を北京へ派遣して中国政府要人と会見した様子をご当地中国とドイツ、フランス、香港、シンガポール各局が伝えていた。中国は首を縦に振らなかった。10日付けのWSJ紙によれば、日本政府はイランからの原油輸入を減らさないと政府筋は語っていると書いていた。日本は原油の10%をイランから輸入している。原発が期待できないから原油のナマ焚き発電する度合いが益々高まっている。アメリカから圧力を掛けられても、おいそれとイラン原油輸入禁止要請に日本政府も応じられないだろう。
欧州金融危機も日本経済にユーロ安という目に見える形で影響している。ドイツZDFはイタリア、モンティ首相がメルケル詣した時の様子を伝えていた。ドイツに見放されたらイタリアの命はない。メルケルさんに、「イタリアはよくやった」と褒められて、恥も外聞もなく相好を崩して、共同記者会見に臨むモンティ首相の顔をアップで写していた。欧州金融危機については、近着のニューズウイーク誌日本版が『「絶望」のユ―ロ、命がけの終盤戦へ』と厳しい記事を掲載していた。日本では厳しさを肌で感じている人は少ない。
11日のNY株式市場は、欧州危機が相変わらず重しとなって、前日比13ドル安、12,449ドルで取引を終了した。NY外国為替市場では、1ドル=76.89~91円、1ユーロ=97.69~75円、NY原油(WTI)は在庫増を嫌気、バレル100.87ドル、NY金は1,639度へ小幅上げた。今朝の「モーニングサテライト」に出演した堀古英司氏は「NY株価は1月は例年高い。10~12月の米企業決算を見てみたい」と珍しく慎重にコメントしていた。同氏ほどのアメリカ通でも先が読み切れないのであろう。ドイツのGDPが2012年は、2011年の3%増から1%増へ減速するとの見方がある。ドイツがこけるとEUも成り立たない。最後は経済が決める。金の切れ目が縁の切れ目である。(了)