舞妓さんIII
江嵜企画代表・Ken
新年最初の舞妓さんのスケッチ会が15日午後1時半から、京都四条河原町であり
楽しみにして出かけた。実は、その日午後6時から日本画教室の仲間のOさんの
通夜があり、斎場の天王寺区夕陽丘にある法岩寺会館へスケッチもそこそこに
駆けつけた。
舞妓さんはお正月は黒紋付と決まっているそうで、たまたま15日は、紋付を身に
付けた舞妓さんの姿を滑り込みセーフでスケッチ出来て幸いだった。舞妓さんの
頭の先に飛び出しているのは稲穂でその年の五穀豊穣を祈るのだと聞いた。
この日モデルを務めてくれた舞妓さんの名は紗月さんといい、稲穂を一粒一粒
取って2センチ平方程の紙に入れて渡してくれた。舞妓さんによれば、おまじないに
なるからということで、大事に財布に入れて今も携行している。
日本画仲間のOさんに話を戻す。Oさんは80歳。教室の中ではベテラン中の
ベテランで日本画歴も有に50年と聞いた。昨年12月開いた忘年会にはOさんも
元気に参加され、Oさんが亡くなられたという実感が今もって沸かない。Oさんの
遺作となった未完成の絵を含め、展示された数点の日本画を見ながら、生徒一同
しんみりとなった。
通夜には日本画家、森田りえ子先生、現在、日本画の指導を受けている猪熊佳子
先生も京都からかけつけられた。通夜の後、場所を変え、両先生を囲み、教室の生徒
有志と故人を偲んだ。合掌。