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バ―ナンキ米FRB議長発言好感、NYダウ160ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2012-03-27 11:35:23 | 経済学
日本人にとっては「空気を読む」ことが大事である。今の利益を手放さない。どちらとも決められない。だから止まっている。卑近な例でいえば、難しいことは、アメリカ人に決めてもらう。」などと、歴史学者、大澤真幸氏が、3月26日夜放送の朝日二ユースタ―に出演して話しておられた。大澤氏の話の中で「ノン・アルコールと言われると安心して飲む。何杯も飲めばアルコールが蓄積していく。英語では核兵器も原発もNuclearと、同じ言葉で表現する。原子力を動力とするという意味で、本来同じものである。にもかかわらず原発と呼び変えて日本人は安心している。」と言うくだりが一番、面白かった。

「ワールドWaveMorning」を見ることから一日が始まる。韓国KBSが26日からソウルで開かれた核安全サミット関連のニュース、中でも、アメリカ、ロシア、中国首脳などとイ・ヨンバク韓国大統領獏会談の様子を、「北」による「人工衛星」打ち上げに絡めて詳しく紹介していた。胡錦涛主席は「北」に「ロケット打ち上げは北東アジアに深刻な影響を与える。止めた方がいい。」と繰り返し伝えた。一方、オバマ米大統領との会談では「北」をに余り圧力かけないようけん制した、と紹介した。一方、オバマ米大統領は、「ロケット打ち上げには見返りはない」と言いながら「アメリカは敵意を抱いていない」と語った。他方、「北」は「欧米社会は恥さらしの外交を行っている」と国営放送を通じて激しく非難したと紹介していた。どの場面にも日本の首脳の姿はなかった。当然である。野田首相は消費税問題での内輪もめで、ソウルには26日夜に到着した。日本とはそういう国である。

「北」は予定通りロケットを打ち上げるのだろうか。上記KBSの放送を聞いている限り「北」の打ち上げは予定通り行われると見ていることが言葉の端々で感じられた。NHKソウル支局の佐藤文隆氏は「韓国は今回で2回目となる核安全サミットをソウルで開催出来た。各国に話し合いの場を段取りしたことにも意義を感じている。今回、53ケ国が参加した。関係各国の中では、必ずしも利害は一致していない。」と解説していた。

「北」は予定通り打ち上げるかどうかについて、26日夜放送の「ワ―ルドWaveToday」に出演した外交安保研究院、ユン・ドンミン教授は「北朝鮮が打ち上げを強行すれば、国連決議違反になる。国連で議論がはじまるだろう。」と述べていた。「北」が打ち上げを中止するかどうかについては「そう簡単にはいかないでしょう」と語っていた。26日、父親、キム・デジュン主席死去後100日目にあたり、追悼式が盛大に行われたと紹介していた。キム・ジョンウン氏は祖父、キム・イルソン生誕100周年を祝って予定通り打ち上げすることによって自らの足場をより強固に出来るとの筋書きに従い動いている。

ドイツZDFは、「現在、世界には2500トンの核爆弾を製造できる材料が存在している。その内、約1500トン分が高濃縮ウランである。約500トンがプルトニウムを原料とする。核安全サミットでは、テロリストに原料が渡らぬようにするにはどうするか決めることが重要だ。」と問題提起していた。

他方、週明け26日のNY証券取引所は、米FRBバ―ナンキ議長発言を好感、NYダウは、先週末比160ドル高、13,241ドルで取引を終了した。「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「バ―ナンキ議長が、失業率をさらに下げることが必要だと追加の金融緩和を示唆した。他の米景気指標は景気の下振れ懸念を示したにもかかわらず、NYダウは終日高値圏を維持した。NY外国為替市場は、金融緩和を示唆したバ―ナンキ発言を受けてドル弱含みではじまった。ところが株急反発を受けて、ドル買い戻しの展開に変わり、対ドル、対ユーロともに、円が売られた。米FRBメンバーの中で利上げ時期を巡り意見が分かれている。」などと解説していた。

26日、NY外国為替市場で、1ドル=82.84~88円,1ユーロ=110.67~70円で取引された。NY原油【WTI】先物相場は、横ばいのバレル16セント高,107.03ドル、NY金先物相場はトロイオンス23.20ドル高、1,685.50ドルで取引された。

為替の見通しは神のみぞ知る世界である。その中で、面白いなと思った記事を見つけた。26日付けのWSJ紙電子版にアナリスト、Hogan氏の見解として「米FRB政策から見て、ドルの先行きは弱い。1937,38年の米大恐慌の際、早めの引き締めに転じた結果、景気回復をかえって遅らせた教訓をバ―ナンキは学んだ。ブル【強気】はいる。しかし、遠くにはまだベア【弱気】の姿が見える。パニックになった時にのみドルを買う。」と述べたと紹介していた。バ―ナンキ米FRB議長のハーバード大卒論は米大恐慌論であることはつとに知られている。

社会学者、大澤真幸氏の話に戻る。欧米人の考え方にキリスト教的終末論が歴史観の根底にある。日本にはそれがない。消費税論議でもTTP問題、原発問題、沖縄問題、防衛問題などなどあるゆるケースに,「誰かが決めてくれる」という考えからがなかなか抜け出せないでいると話しておられた。

67年前,日本は【原爆】(原子爆弾)の洗礼を受けた。昨年、3月11日、東日本大震災では、【原発】事故という厳しい洗礼を受けた。それでも日本人の認識は基本的に変わらない。語弊があるかもしれないが、余命いくばくもない年寄りはいい。この先30年、いや50年、100年生きていく子供、若者が自分自身の問題として物事を捉える生き方を、家庭でも学校でも日々心掛けて欲しいと、願うばかりである。(了)

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