咲いた咲いたチューリップの花が
江嵜企画代表・Ken
縦12センチ横16センチのスケッチブックをいつもポケッとにしのばせて
いる。亡父の月命日の4月4日、たまたま娘夫婦と孫が家の片づけもの
の手伝いを兼ねて神戸を訪れた。
月命日のお参りの後だったが、かねてから孫と震災の後の更地に植え
たたチューリップが開花したら是非一度孫に見せてやりたいと思ってい
た。花にもそれが通じたらしく、まるでその日に合せたように、身づくろ
い正して花をつけて待ってくれていたところを即興で水性鉛筆でスケッチ
した。
亡父の月命日は4日である。お勤めいただいた西青木在の西林寺、藤川
正敏住職による仏説阿弥陀経を4月に4年生になる孫も一緒にご唱和出
来幸いだった。当のご住職は昔で言う感化院のお世話もされれている。
お通夜や葬儀には小さい子供さんにも許せばお参りして欲しいとかねが
ね思っていると話された。
震災後17年経った。気にはなりながらも手つかずに17年間放置していた
自宅マンションの整理に娘夫婦にスケットを頼んだ。孫が大活躍してくれ
たのは望外の喜びだった。
部屋の片付けのこの日のメインテーマは本箱一杯の書籍や画集などを
思い切って処分することだった。定年になれば読みたいと買い集めてい
たものが大部分である。定年後いつのまにか10年経った。定年になれば
順番に読んでいこうと思って買っていた本が多い。袖に手を通すことも
なく洋服ダンスにしまい込んでいた衣服と同じである。ほとんど目を通す
こともなく本箱に眠らせていた。
今日出来ることは明日に延ばすな。今日出来ないことは明日も出来ない。
娘のアドバイスでブックオフにメールを送れば依頼日の翌日回収に来ると
知った。大口段ボールで10箱になった。
ピンポーン。午前中回収を昨日依頼していた業者だと分かった。ありが
とうございました。自宅マンションの窓から回収車を見送った。(了)