イースター休暇明け9日のNY証券取引所は、先週発表の3月の米雇用統計が予想を下回ったこと、スペイン国債入札不調を契機に新たに出てきた欧州金融不安を受け、取引終了にかけて大きく売られ、NYダウは130ドル安、節目の13,000ドルをあっさり割り、12,929ドルで取引を終了した。
「ワールドWaveMorning」今朝6時台放送の米ブルームバーグに出演した金融コンサルタント、K.ブリス氏は「地合いの好い時はちょっとした材料にも反応して大きく上げる。今は逆である。3月の中国のPPI(消費者物価指数)が3.6%増と目標の4%を下回った。決して悪材料ではない。米雇用統計を見て、米FRBがインフレ対策に本腰をいれるか不透明である。売られ過ぎだと思うが、欧州不安もあり、長期的にはネガティブだ。小幅の戻りは有るだろうが、株はこの先も売られるだろう。」などと解説していた。
「ワールドWaveMornng」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「イースター明けで取引閑散の中、米雇用統計を材料に売られた。為替市場も米雇用統計、欧州金融不安を材料にドル安・円高、ユーロ安・円高の流れが強まった。10日の日銀金融政策決定会合を注目している。何もしないと円高が進むとの懸念が出やすいからだ。ただ、日銀は4月27日にも会合を予定している。今回は発表を見送り、金融緩和が仮に行われても27日になると見ている」などと解説していた。
朝5時45分から始まる「モーニングサテライト」に出演したシティバンク、尾河眞樹氏は「日銀金融政策決定会合を注目している。今回は据え置く。4月27日の会合で追加の金融緩和が発表される可能性が高い。」などと解説していた。かっては日銀の会合の話しが注目されることはほとんどなかった。日々海外の情報の最前線におられるお二人の口から、期せずして注目は日銀の会合と出た。皮肉な見方をすれば、八方ふさがりで、世界的スケールで、政治、経済、金融、なにかにつけて、政策当局に手詰まり感が出て来ている証拠かもしれない。
9日のNY外国為替市場で、円が買われ、1ドル=81.54~58円、1ユーロ=106.83~90円で取引された。ユーロは対ドルでは、1ユーロ=1.31ドル台であるが、ユーロは対円で大きく売られる展開が続いている。NY原油{WTI}先物相場は、バレル85セント安、102.46ドル、NY金先物相場はトロイオンス14ドル高、1,642.50ドルで取引された。金相場が小幅反発した。これはドルが雇用統計を受けて反落したことが響いた。
9日付けのWSJ電子版にソニー1万人削減の記事が大きく出ていた。世界のトップ企業が先行きを一段と厳しく見ている証拠である。北朝鮮は人工衛星と称して予定通りロケット打ち上げ強行の構えである。シリアも我が道を行くで今朝もアルジャジ―ラがトルコ国境で多数の死傷者が出たと報じていた。悲観論に組するつもりは毛頭ない。株価は全てではないが、今朝のNY株安のニュースは、もう一度シートベルトを締め直す時期に来たことを教えているのかもしれない。(了)
「ワールドWaveMorning」今朝6時台放送の米ブルームバーグに出演した金融コンサルタント、K.ブリス氏は「地合いの好い時はちょっとした材料にも反応して大きく上げる。今は逆である。3月の中国のPPI(消費者物価指数)が3.6%増と目標の4%を下回った。決して悪材料ではない。米雇用統計を見て、米FRBがインフレ対策に本腰をいれるか不透明である。売られ過ぎだと思うが、欧州不安もあり、長期的にはネガティブだ。小幅の戻りは有るだろうが、株はこの先も売られるだろう。」などと解説していた。
「ワールドWaveMornng」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「イースター明けで取引閑散の中、米雇用統計を材料に売られた。為替市場も米雇用統計、欧州金融不安を材料にドル安・円高、ユーロ安・円高の流れが強まった。10日の日銀金融政策決定会合を注目している。何もしないと円高が進むとの懸念が出やすいからだ。ただ、日銀は4月27日にも会合を予定している。今回は発表を見送り、金融緩和が仮に行われても27日になると見ている」などと解説していた。
朝5時45分から始まる「モーニングサテライト」に出演したシティバンク、尾河眞樹氏は「日銀金融政策決定会合を注目している。今回は据え置く。4月27日の会合で追加の金融緩和が発表される可能性が高い。」などと解説していた。かっては日銀の会合の話しが注目されることはほとんどなかった。日々海外の情報の最前線におられるお二人の口から、期せずして注目は日銀の会合と出た。皮肉な見方をすれば、八方ふさがりで、世界的スケールで、政治、経済、金融、なにかにつけて、政策当局に手詰まり感が出て来ている証拠かもしれない。
9日のNY外国為替市場で、円が買われ、1ドル=81.54~58円、1ユーロ=106.83~90円で取引された。ユーロは対ドルでは、1ユーロ=1.31ドル台であるが、ユーロは対円で大きく売られる展開が続いている。NY原油{WTI}先物相場は、バレル85セント安、102.46ドル、NY金先物相場はトロイオンス14ドル高、1,642.50ドルで取引された。金相場が小幅反発した。これはドルが雇用統計を受けて反落したことが響いた。
9日付けのWSJ電子版にソニー1万人削減の記事が大きく出ていた。世界のトップ企業が先行きを一段と厳しく見ている証拠である。北朝鮮は人工衛星と称して予定通りロケット打ち上げ強行の構えである。シリアも我が道を行くで今朝もアルジャジ―ラがトルコ国境で多数の死傷者が出たと報じていた。悲観論に組するつもりは毛頭ない。株価は全てではないが、今朝のNY株安のニュースは、もう一度シートベルトを締め直す時期に来たことを教えているのかもしれない。(了)