佐々木女子サッカー監督講演会
江嵜企画代表・Ken
佐々木則夫女子サッカー監督講演会が10月23日、六甲アイランド、神戸ファッションマート、コンベンションホールで朝10時から開催されると聞き楽しみにして出かけた。この日朝一番で女子サッカーユースチームの練習に参加、その足で会場に来ましたとユニフ―ム姿のまま、冒頭に挨拶された。講演の途中にワ―ルカップ優勝までの感動のシ―ンが紹介され思わず涙する光景が会場のそこここで見られた。
講演の後、質疑応答、最後にロンドンオリンピック銀メダルまでのシーンで11時20分過ぎお開きとなったが、佐々木監督のお人柄からにじみ出る余韻に浸っていた。講演会場の様子を恒例によりスケッチした。
日本人の女性はサッカーに向いているという言葉が一番印象的だった。日本女性はプレー中、仲間がミスしても自然にカバーする協調性がある。目配り、気配りが自然に出来る。繰り返し繰り返し訓練することをいとわない。献身的ひたむきさがある。人格の高揚により結果へ導かれた。妻が支えてくれていることで、サッカーを見る目が変わった。
なでしこらしさを出して世界のなでしこになろうとVisionを掲げた。なでしこらしさとは①ひたむき、②芯が強い、③明るい、④礼儀正しいとした。
サッカー選手の数はワ―ルドカップ以前は35,000だった。その後増えても現在42,000である。世界トップのアメリカは160万、2位のドイツは80万いる。わずか4万の中かからワ―ルドカップで優勝、オリンピックで銀メダれるがとれたのは、まさに日本女性がサッカーに向いていることと大いに関係している。
体重身長ともに小さな体でも戦える理由の一つにサッカーというゲームにオフサイドというル―ルが幸いしている思うと話された。
奥様が大病された時サッカーを止めようと思った。家族が体を押してくれた。娘さんも続けなさいと云った。娘さんが高校2年の時だった。ただし、耳毛、鼻毛、目やににだけ注意しなさいとアドバイスしてくれた。妻が支えてくれていることで監督をつづけられた。
選手とのコミ二ュケ―ションの原点は家族とのコミ二ュケ―ションだったという言葉も印象に残った。奥さんとのコミニュケ―ションがとれなければ当然、選手とのコミニュケ―ションも取れないという言葉も印象に残った。
監督としてとりたてて選手を指導しない。選手の話しを聞く。サッカーの攻守について、基礎は徹底的に教える。応用問題は、選手それぞれがお互いに工夫しながら身につけていく。選手主導だから、相手の変化に咄嗟に対応出来る。
メディカル、テクニカル。運営の3点については、密度の濃いミーティングをやる。選手一人一人の健康状態を把握しておくことは基本的に大切である。ドクターと情報を共有している。その結果、けが人を出さずにワ―ルドカップ、オリンピックを乗り切れた。(了)