お雛さん
江嵜企画代表・Ken
2月は逃げると昔から云う。特に今年は、第1週が日曜日の
2月1日からはじまり、第4週の土曜日の28日でおつりなしで
ぴたり終わるせいか、ことのほか早く過ぎるような気がする。
2月第4週の最初が日曜日に高島屋友の会、日本画教室に
当たり、恒例により、猪熊佳子先生にお雛さんの色紙のご指導を
受けた。たかが色紙と云うなかれ、これがなかなか手強いのである。
猪熊先生があらかじめ用意された手本はある。しかし、ただ
写せばいいのではない。男雛の烏帽子は何で出来ていますか。
織物で出来ていますから始まる。金属ではない。織物だと
いうことを頭に入れて筆をとる。
松の葉は一本一本枝からどのように生えていますか。それが
意匠化されたものがお手本に描かれている。着物の模様はどうか。
男雛の裾は絞り。着物の素材は麻で出来ている。着物の模様は
麻を象徴している。
特に難しいのはお雛さんのお顔である。胡粉を薄く何回も重ねて
仕上げる。横着して一筆で描こうとすると顔にならない。何かの
拍子に簡単に胡粉が剥がれたりする。このたびは初心に返り
日本画を基礎から学ぶ機会を与えられ、収穫大だった。
長女の娘が今年1月の誕生日で12歳になった。4月には晴れて
中学生になる。本日仕上げたお雛さんの色紙は孫にプレゼント
する予定である。(了)