ウィキペディアより
先月、「右頸の付根が痛い」と訴える人がいました。
多分、頸椎か僧帽筋の異変だろうと、胸椎上部から頚椎辺りまでを診たら、1本の筋が張っていましたので、オステオパシーのテクニックで消そうと考えました。
しかし、ふと、前に勉強したドクノウホウを思い出し、頭部と僧帽筋に手を当てたら、スーッと張りつめていたスジが和らいできたのです。
「あっ!」と思い、その方の治療が済んでから、自分の指を1本1本、各関節を一か所一か所動かしてみたら、人差指が固い感じがする。
そこで、詰って引っ掛かる感じがするところから、もう少しだけ動かして、ちょっと待っていたら和らいできました。
他の指も捻ってみたのですが、他の指は引っ掛かりがありません。
当然かも知れませんが、人差指を捻ったせいで肩が軽くなってきました。
おもしろいので、遠位指節関節、近位指節関節、中手指節関節、腕関節、肩関節と、順序よく動かしてみました。
すると、肩関節まで軽く動く感じがするのです。
「やったー!」と思いました。これは五十肩の自宅治療に使えると考えたからです。
そして、たまたま五十肩の治療で来られた方がいましたので、早速その方法を試してみたら、高い効果がありました。
その流れの一環から、新しい診断法を考えました。
ついでに、いろいろな部位でおこなう「ビフォー・アフターの検査法」を、その診断法と合わせて行なう予定で、少し整理してみました。
新しい診断法を、多くの人が知っている検査法で証明するためです。
考えた新しい診断法とは、たとえば鍼灸治療では、症状や病気を四診(望聞問切)から臓腑を想定ます。
そして、それに従って選穴や刺法を考えて治療を行ないます。
簡単に言うと、基本を臓腑の虚弱で考え、経絡で補寫を行なうのですが、臓腑の治療には効果が高いのですが、こじれた五十肩のような筋・骨系の治療には、時間がかかってしまう場合が多いようです。
ですから次々といろいろな治療法が考えられてきたと思われるわけです。
つまり、鍼灸治療の場合は、基本を臓腑に置いて、その他は枝葉末節に置かれている気がするのです。
ですから、臓腑の回復を優先させて、四肢の症状は経絡で調整するように教えられますので、四肢の治療には多少時間がかかる場合があるわけです。
ところが、カイロプラクティックやオステオパシーのような手技療法は、症状のある部位を中心に考えて治療しますので、一般的な鍼灸治療よりも短時間に症状を緩和させることができます。
が、しかし、それらの手技療法も、再発しやすいという欠点があるようです。
「それでは鍼灸と手技の両方を同時に行なえばいいのではないか」と、誰でも考えると思います。
私も同じです。
だから、常に両方を融合させたような治療法を考え続けているのですが、そのためには、臓腑と筋・骨系を同時に診断できる方法を探さなければならないわけです。
つまり、上記の一連から気付いたことは、「診断と治療を別々に行うこと」に問題があると考えたのです。
則ち、「経絡と筋・骨を同時に診断できる方法が必要」と思ったわけです。
なかなか想像しにくいと思いますが、説明をすれば理解できると思うし、誰でも使える診断法と治療法です。
1月22日(日)の 臨床実践塾で 解説と実技訓練を行ないます。