蚊取り線香でお灸:サバイバルな人
以前、中国で仕事をされていた方ですが、現在はラオスで仕事をしています。
彼は、時々メールで(3~6ヶ月に1回)体のことを相談しています。
1月5日には、以下のような相談を受けましてので、返信をしたのですが、なかなか面白いので、ブログ掲載の許可をもらい、掲載することにしました。
初笑いがまだの方は、どうぞ初笑いをしてください。
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彼:早々ですが、右足首の少し上辺り(附陽でしょうか)に痛みがあります。今朝起きたら痛くなっておりました。以前にも同じ痛みを覚えたことがあります。歩くことに支障がある痛みです。足をすくわれてひざがガクンと落ちそうな痛みです。
ラオスも最近朝晩は涼しく、昨晩布団から足を出して冷やしたのだろうと思います。足首のサポーターをし、冷やさないようにしております。まずは足首部分を温めてみます。
附陽/ツボ押しは効果的でしょうか。
ぶしつけながら、ご助言頂ければ幸いです。
私:多分、胆嚢と関係した足関節の問題です。
足関節は、七星論で診ると地(心包・三焦)になりますので、膻中にお灸を5つぐらいすえれば治ると思います。
しかし、根本的には、肝臓、胆嚢の問題ですので、そこの治療も必要です。
肝臓の辺りにお灸をしたことがあったような気がしますが、覚えていますでしょうか。
ツボでいうと、期門、上期門、章門辺りになります。
ピップエレキバンでもかまいません。
試してみてください。
彼:ご回答恐れ入ります。灸もエレキバンもないので蚊取り線香を患部に近づけてみようと思います。効果ありますでしょうか。
膻中、期門、章門の位置を再確認しました。
早速線香療法とツボ按摩を試みます。
感謝、
私:か、か、か、蚊取り線香ですか?
確実に火傷しそうですね。(^O^)
彼:直接肌に蚊取り線香を触れさせるほど勇気はありません・・・近づけるだけです。あまり効果ないかしら。
彼:恥ずかしい写真ですがこんな具合です。(上の写真)
彼:きょうの昼間、客先訪問時は歩行もしにくいほど痛みがあったのですが、膻中、章門、期門の刺激後はかなり足首も楽になったような気がします。
明日はどうなっているか楽しみです。
いつものご助言、感謝申し上げます。
私:蚊取り線香はかなり熱そうですねー。
もぐさがなかったら、ピップエレキバンでもいいです。
彼:昨晩は夕食の後も痛みが取れなかったので、その後も香取灸と章門、期門按摩を続けました。
すると就寝する直前に右足にあった痛みがウソのようになくなりました。
香取灸が効いたのでしょうか。
やけどもせず、当方の感触ではタイ製の香取より、中国製の方が香の温度も高く効果があったような気がします。灸をしている時のような熱さの気持ち良さもあり、良かったと思います。
とにかく本日は痛みも引き、客先巡回も順調に出来ます。
ありがとうございました。
いってきます!
私:ああ、良かったです。
ところで、この話はおもしらいのでブログにアップしてもいいですか。
写真もあり、リアリティーに富んでいるので、笑い転げる人もいると思います。
今、ラオスにおられるんですよね。
そこでのお灸事情も分かりやすい。
私:タイと中国のお灸の違いも、「へー!」という感じで、感心すると思いますので、ぜひブログに載せさせてください。
よろしくお願いいたします。
彼:もちろんです!
是非とも先生のブログを当方のFB等でも引用アップさせてもらいます♪
因みに未だピップエレキバンをラオスで見たことございません、、、とほほ
私:ありがとうございます。
ピップエレキバンは、やっぱりないですか。
想像はしていましたが、「とりあえず書いておこう」と書いたのです。
でも、文化の違いはネタになるので面白いです。
特に、「お灸の替わりに蚊取り線香を使う」というところは、日本にいる日本人には考えられない話なので、外国事情を知る上でも貴重な話です。
きょうは治療が忙しいので、明日か明後日になるかも知れませんが、アップしたら連絡させていただきます。
彼:こちらこそありがとうございます。
先生とつながっていることが、当方の心身の健康安心にもつながっております。心から感謝申し上げます。
香取灸(かとりきゅう)は、
かっこよく言えば「生活の知恵」。
現実的には「もののない、先立つものもない」、、、苦しまぎれのアイデアであります。
でも先生のご助言があってのアイデア、痛みも消えて安心しておりますし、今後のもしもの体調不振には「ダン中に香取灸!」と言う心強い味方が出来ました。
ご連絡楽しみにしております。
恭禧發財
今日平安
私:あはは、、、、、。しかし、今の中医学も、このような手探りから始まったとおもいますので、大切なことだと思います。
最近は、そのような発想のできる人が少なくなってきました。
「あれがないからできない」「これがないからできない」と、弁解はするのですが、「なかったらどうすればいいのか」というサバイバル精神が、文化の発展とともに消されていくようです。
彼:おっしゃるとおり。
ビンボウを逆手に、神様がくれたプレゼントだと思って、楽しんでやっています。でも実は本人、いたって真剣なのですよ。
なんでもある世界では、こんな発想はうまれるわけがありません。だから若いうちに旅を・・・東南アジアの田舎に数か月、アフリカに数か月滞在必須みたいにして、そうしないと単位が取れない、卒業ができないと言う仕組みにすればいいと思うのですが。
日本とは違う、別世界を知ることはその人の人生に大切な役割を果たすと信じております。