ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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華麗なる芦屋マダムの世界:堀江珠喜講演会風景≪スケッチ&コメント)

2017-02-05 10:41:28 | スケッチ


華麗なる芦屋マダムの世界

江嵜企画代表・Ken



2月4日(土)朝10時から「華麗なる芦屋マダムの世界」について大阪府立大学教授、堀江珠喜さんが芦屋市立公民館で話をされると聞き、楽しみにして出かけた。今回は「芦屋で暮らした人々」と題して、芦屋市立公民会が主催する「公民会講座」3回シリーズの第1回。第2回は2月25日(土)14時から「芦屋・山村サロンの30年」(山村雅治氏)、第3回は3月11日(土)14時からの「風の男 白洲次郎」(坂上義太郎氏)と続く。

女性初の東京都知事に就任した小池氏は芦屋出身ですと話ははじまった。芦屋は前世紀末に日本初の女性市長を誕生させた。女性でも市長が出来るとなり、全国に女性市長が生まれるようになった。当の芦屋には昔から良い意味の個人主義的文化を尊重する風土がある。成熟した大人のモダニズムを誇ってきた。彼女たちは昭和の初期から豊かさを享受し、フアッションを楽しんできた歴史がある。

芦屋は東西には2キロほどでJRでも阪急電車に乗ってもあっという間に通り過ぎると堀江さん。東京のマスコミは芦屋を特に取り出して紹介する。会場で配られた「芦屋川畔に佇みて。。。」というご自身が30年ほど前に書いたエッセイの中に「昔から阪神地域に住む者は(実は私も祖父の代から夙川に住んでいたのだが)、芦屋だけが特に高級とは思っていないはずだ。甲子園、夙川、芦屋、岡本、六甲、北野町から須磨に至る大高級住宅地のほんの一部にすぎないのだ。」と書いている。

芦屋と言えば六麓荘が出てくる。その六麓荘も相続税が払えず土地を切り売りするところが次々出て来た。22年前の震災も影響していると言葉を添えるのが堀江節だ。話の途中でトランプさんの話も闖入して来る。横道にそれた。少し長くなるがエッセイを続ける。「山と海が近く、芦屋川沿いに歩いていると、別荘地的な雰囲気がまだ残っているのがわかる。魚を取る子供たちもいる。水鳥も飛んでくる。」と紹介した。「芦屋で嬉しいのは『素敵なひと』が多いことだ。若い女性ももちろんきれいだが、断然と差が出てくるのが中年以降。その点、芦屋は中年、熟年、かなり年配の方の方がカッコイイ!!。(中略)そうだ、芦屋は大人の街なのだ。本当にその人の魅力が出てくるのは中年以降と、芦屋は教えてくれる。」と書いている。

堀江さんは会場で配布した資料に1939年撮影の「富子のポートレート」なる母上の写真を紹介した。日本が一気に戦争に突入していった時代である。昭和9年(1924)4月21日付けの芦屋ファッションクラブ会員ご芳名中から拾いながら話を進めた。田中千代さんの名前もあった。別ページに紹介された流行座談会の写真には広瀬勝代さんの名前を見つけた。

堀江さんは『日本の上流社会』藤島泰輔著、S.40.11.25)の中から以下紹介した。「戦前から上層階級の女子が入学する学校は、かなり限られていた。筆頭は女子学習院、次いで聖心女学院、雙葉、白百合、東洋英和、お茶の水、関西では神戸女学院、甲南、聖心という漠然とした序列があった」と紹介した。小学、中学、大学と進める学校が多い。幼稚園からの学校もある。女子には学閥意識も強いと堀江さんは言葉を添えた。


堀江さんは黒板に1.地元、2.大阪、3,神戸以西、4.東京、5.外国人、6.その他と書いた。2番目の大阪は大阪・船場で成功した商人が芦屋に別荘を建てた。谷崎潤一郎「細雪」の世界である。「華麗なる一族」の万俵一族も芦屋を選んだ。もとは播州姫路出身だ。3番に神戸以西を入れた。

4番に東京。東京から来たご婦人が芦屋では子供が学校で標準語をしゃべってもいじめられないと話していた。芦屋では家庭内で標準語を話す。言葉以前に文化が重要だ。芦屋のお嬢様にはひと通りのお稽古事を習っているのが当たり前だ。絵画、ピアノ,ヴアイオリン、バレエ、お茶、お花、お琴、日舞もある。東京の奥様方は安心する。

5番目に外国人を入れた。堀江さん自身、幼いころ金持ちのインド人の家に招かれて豪華なたたずまいにびっくりした。芦屋の人は、外国人に違和感を持たない。外国人も芦屋では変な感じを受けない。クラスに外国人が一人か二人いる。堀江さんの話を聞いていて、神戸とも似ているなと思った。子供のころから家の近くに外国人が住んでいた。外国人が街を普通に歩いている中で育ったからだ。会場を後ろから眺めていると、そうだ、そうだと、堀江さんの話を聞きながら、うなずいている姿を目にした。あれもこれも書きたいが紙数もつきた。(了)

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