烏口腕筋の筋力テストと烏口腕筋
2/26の臨床実践塾では、いろいろな筋肉を調べる方法と、それらの筋肉が弱くなっている場合の治療法や調整法を解説しますので、このところ筋肉と関節・臓腑・経絡などを調べたりする仕事が増えてきました。
調べ方は、理論よりも実際の変化を重視していますので、「へー!」と驚くこともありますが、それは日々の臨床も参考にしているので、臨床家でしたら、こちらのほうが有益になるかと思います。
たとえば、上の左の写真は、烏口腕筋の筋力を調べているのですが、モニターは肘を90度ぐらいに曲げ、腕を体幹から前に45度ぐらい前に挙げます。
術者はモニターの方を軽く掴み、曲げた肘の近くを、体幹に近づけるように押します。
そうすることで、右側の写真にある烏口腕筋の筋力を調べることができます。
この筋肉が弱ることは、あまりないのですが、肺に問題がある場合や、心や生殖器に問題がある場合も筋力が落ちるようです。
「えっ? 生殖器?」と思ったかも知れませんが、実はこの筋肉は心臓とも関係があり、心臓の調子が悪いと、上腕の怠さを訴えます。
臨床をされている方はわかると思いますが、「腕が怠い」という患者さんの、烏口腕筋を触ると痛がります。
そして、心・心包と生殖器の関係は、生理不順の場合に心包を整えると治ってきます。
生理痛の場合は脾経を使います。
ということは、当然ですが、仙腸関節にも異変が出てくるわけです。
生殖器の異変は仙骨にも出てくるからです。
また、「バイアグラ」という精力剤を飲んで、ほんとうに天国まで逝った方もいましたが、バイアグラは、心臓の薬として開発され、偶然に「精力剤」になることがわかり、「精力剤」として発売されるようになった、という話を聞いたことがある人も多いかと思います。
つまり、心臓と生殖器の密接な関係が証明されるわけです。
また、歯科医の話で、「犬歯と男性の精力」の話を聞いたことがあります。
拙著『人体惑星試論奥義書』には、「歯への七星配置」というのを書いてありますが、#23や#33つまり「犬歯」は「心」に配置してあります。
それは、その歯科医の話を聞いていたこともありますが、臨床をしていても、病院で心臓の治療を受けている患者さんの口から、「先生、精力は何とかならんのですか」と聞かれることがあります。(^_^;)
歯への七星配置
話がちょっと横に逸れて難しくなってきたので、わかり難いかも知れませんが、ここで言いたいのは、「烏口腕筋と心臓と生殖器は関係がある」ということですので、それだけ理解してもらえばいいです。
そのようなテストを繰り返しながら、治療法と結び付けていくわけです。
たとえば、この烏口腕筋の筋力低下だと多くが「心」と診るので、心経を使うのですが、肺が絡んでいる場合もあるので、肺経を入れる場合もありますが、そこは治療する側の力量の問題です。
また、生殖器の異変は仙骨にも出るので、仙腸関節を調整するという治療法を用いても生殖器の治療はできますが、心が絡んだ生殖器の異変ですと、すぐに再発しますので心も整えなければなりません。
その心が絡んで胸椎も関係している場合は、胸椎の矯正しておきます。
すみません。
だいぶ難しくなってしまいました。