

左の写真:梨状筋のテスト 右の写真:股関節の調整方法
時間があれば臨床実践塾の準備のために、いろいろな実験をするのですが、一番面白いと思ったのは、棘上筋(肩甲骨の上にある筋肉)の反応で、棘上筋の筋力テストをした後、女性なら子宮部で反応するのですが、男性は子宮がないので、反応がないのです。(笑)
「もし、男性が反応したらどうなるのだろう」と言ったら、大笑いです。
今度の臨床実践塾の準備で、約40種類の筋肉テストの仕方と、反応する関節、臓腑、経絡、頭蓋などを調べてあります。
40種類もありますので、今回のセミナーだけでは終われません。
その実験の中で、梨状筋のテストも行いました。
梨状筋で反応するのは仙腸関節ですが、股関節を広げると仙腸関節まで動きますので、股関節調整のテクニックでも梨状筋を調整することができます。
上の左の写真が、立位での梨状筋のテストで、右が股関節を広げるテクニックです。
テクニックというと、小難しく聞こえますが、何のことはないです。
股関節の構造を考えて、狭くなった股関節を広げるだけです。
ただ、この方法は術者に少々力がなければできませんので、セミナーでは全く力の要らない方法を教えるようにします。
あ、「触れずに治す」というようなエネルギー療法ではありませんよ。
このブログを読んでいる方の中には、
「そんな筋肉テストなんかしなくてもいいではないか。この症状や病気には、このテクニックを使えばいいと教えてもらったほうがいい」と考える人がいるかも知れません。
そこで、何故テストの方法まで行なうのかを説明します。
例えば、治療師なら、「この症状や病気にはこのテクニック」というのを何度も習ってきたと思います。
そこで、もし、症状は違っても原因が同じだったらどうしますか?
再び、「この症状や病気にはこのテクニック」を習いに行きますか?
そうですね。
理論が分からないと、いつまでもテクニックを追いかけることになりますね。
そこが大切だと思うのです。
私は鍼灸学校に入学してから、教科書に多くの矛盾があるように思えたので、何とかこの矛盾を少しでも解決したいと考えました。
そして、卒業してからいろいろな仮説を立てて、いろいろな実験を繰り返してきました。
① なぜ鍼灸で病気が治るのか
② なぜ鍼の太さで治療効果が違うのか
③ なぜ鍼の効果を目で確認できる方法がないのか
④ なぜ脈診の種類がいくつもあるのか
⑤ なぜ鍼灸以外の民間療法でも治るのか
結論から言いますと、鍼灸理論が理解しにくく、鍼灸理論の根拠が曖昧で、鍼灸理論があまり多くあり過ぎたからだと思います。
ですから、拙著『人体惑星試論奥義書』には、疑問に思ったことを解決するための実験方法まで書いたのです。
ですから、臨床実践塾でも「なぜそうなるのか」を基本にして説明しているつもりです。
「なぜ」
「どうして」
「そしたらどうなる?」
これが分からなければ、いつまでも「この病気にはこのツボ」方式を追いかける破目にはなりたくないので、そのようなことを考え続けているわけです。(^_^;)
今度の臨床実践塾は2月26日(日)です。
テキストがメッチャ多いです。(笑)
明日か明後日にはHPにもアップします。
アップしたら、またこのブログで案内させていただきます。